文化祭ラブソディー 2

2024/09/26

文句言いながら出て行く生徒の気配があって、美佳ちゃんが制服を直しきる前、「これで全員だな~?もう残ってないな~?」と先生の声がして、声を出せないで美佳ちゃんと見つめ合っていると、また電気が消え、ドアがガラガラっと閉じる音。そして、小さく「ビリッ」という音がして、ドアが叩かれる。

どうやらこの教室を、文化祭中出入り禁止の措置にしてるんだと思う。

再びの暗闇の中でしばらく石になっていたが、ようやく「どうする?」と小さく声が出た。「まずいよね、たぶん」と美佳ちゃん。「ん~」と唸っていると、美佳ちゃんは携帯を出して、「あれから1時間……」と。1時間?たった1時間?と思って訊くと、美佳ちゃんがココに入って1時間くらいらしい。

……まだ時間はあるかもしれない。

懐中電灯でコースと裏を見回って、部屋中に誰もいないのを確かめた。電気は点けられないのだ。暗幕の目貼りが甘いことは書いた。立入禁止の部屋に電気が点いているのを誰かに見られる訳には行かない。

そして二人のスペース(笑)に戻り、ダンボールの壁ごと机を引き出して、少々広くする。何よりさっきは狭すぎたので、ね。ここは教室の隅で、ドアからもいちばん遠いので、なんとなく安心なのだ。

ダンボールを敷き詰めた、タタミ一畳ぶんほどのスペースが出来た。

美佳ちゃんがそこにあお向けに寝る。そして、懐中電灯の光がその身体を舐めるように照らす。

すんごい興奮する。
会話は小声だ。教室の外に聞こえちゃいけない。
「美佳ちゃん、頼みがあるんだけど……」

リクエストして、寝たままブラウスのボタンを上から5つ外してはだけ、膝を立ててちょっとだけ開いて貰った。懐中電灯でじっくり照らす。はだけたブラウスからブラが覗く。スカートがめくれ上がり、ブラと同色のパンツの股間、ナマ脚。そのまま光を顔に当てると、上気したような表情の美佳ちゃんの、潤んだような目。

さっきの騒動で萎えていた僕の股間が、また熱くなっていた。

僕は急いでコンニャクロッド(名前つけた)から紐とコンニャクを外し、ロッドをダンボール壁の間に渡した。そしてロッドの中央に紐を結び、そこに懐中電灯を吊る。これが照明だ。

もう一度美佳ちゃんを眺め、感嘆のため息を漏らし、僕は美佳ちゃんの隣に横になった。

「なんでため息?」
美佳ちゃんが訊く。
「感動してるんだよ。やれやれ、って思ってるんじゃないからね」
「こんなガキか~、って思われてるんじゃないんだ?良かった~」
「思わないよ、そんなこと」
美佳ちゃんの右側に位置した僕は、言いながら左腕を美佳ちゃんの頭の下に入れる。
「腕枕だ~。嬉しい」
美佳ちゃんが呟く。
「腕枕好き?」
訊きながら、美佳ちゃんの左肩を引き寄せて右手を背中へ。ブラのホックを外す。
「無駄のない動き☆」
美佳ちゃんが僕をからかう。

可愛い、紺色の小さなリボンが付いたブラを上にずらすと、カップから美佳ちゃんのおっぱいがあらわになる。

小さな照明を、手を伸ばして揺らす。振り子の照明が、美佳ちゃんの裸身を照らしている。二人の呼吸音だけが聞こえている。

改めて、のキスをする。舌を絡め合い、吸い合いながら右手は美佳ちゃんのおっぱいを揉み、乳首を摘んで刺激する。たちまち硬さを取り戻す乳首が愛おしい。キスを続けながら、おっぱいから脇腹、おなか、腰へと手を滑らせ、またおっぱいに戻る。美佳ちゃんは僕に舌を吸わせながら、甘い息を吐く。

口をおっぱいに移動し、吸う。手は太腿を撫で、だんだんと脚の合わせ目に。乳首を舌で転がし、軽く噛み、吸いながら、僕の指がパンツの上から性器に届くと、美佳ちゃんの身体がビクン、と反応した。

ゆっくりと指が中心をこする。膣口の位置あたりまで来ると、指にぬるっとした感触があった。その位置を軽く押す。美佳ちゃんが小さく喘ぐ。乳首を強く吸って放し、「濡れてるの?」と訊くと、美佳ちゃんは目を閉じたままで、コクンと頷いた。

指に潤みを感じる。パンツの上からでもわかるほどの熱い潤みだ。僕は身体を起こし、美佳ちゃんの足元に移動して向き合い、美佳ちゃんの両脚を両肩にかついで、左右からパンツに手をかけた。

僕がパンツを引くと、美佳ちゃんは目をすこし開いて片方ずつお尻を持ち上げてくれた。ブラと同じ紺色のリボンが付いてるパンツを、脚から抜く。そして僕は、美佳ちゃんの膝を持って左右に開いた。

熱い潤みがあった。あまり濃くない陰毛の奥に、すこしだけ口を開けて。潤みを指で優しくかきまわすと、美佳ちゃんが身体をくねらせた。くちゅくちゅと音がする。僕は夢中で、美香ちゃんの溝をかき回す。

ちょっと深く沈めてみる。僕の指に、美佳ちゃんの蜜がコーティングされる。蜜に濡れた指で、小さな突起のある方に溝を撫でると、美佳ちゃんは初めて「はぅンっ」と声をあげた。照明の振り子に勢いを足して、僕は美佳ちゃんの潤みに口をつけた。

美佳ちゃんが身体をのけ反らせる。熱い裂け目全体を舐め上げ、両手の親指で開いてみる。アワビによく似た形状の、肉色の場所が熱く潤んでいる。開いた溝の中を、僕は舐める。美佳ちゃんの押し殺した喘ぎ声がBGMだ。舌を柔らかく、硬く変化させながら隅々まで舐めていると、美佳ちゃんは僕の頭に両手を添える。僕はその手を掴み、美佳ちゃんに自分の膝を抱かせて更に脚を拡げさせる。舌が突起を捉える。僕の口の周囲は柔らかなクッションの感触、顎は美佳ちゃんの蜜でヌルヌルしている。

振り子の光で断続的に見えるものの中に、僕がさっきから気にしているものがあった。元々、振り子の紐にぶら下がっていたコンニャクだ。僕は手を伸ばしてコンニャクを掴むと、傍らの少しだけ水を張った容器に乾きかけたそれを浸した。

舌先で美佳ちゃんのクリトリスを刺激し続ける。縦に、横に舐め、硬くした舌先ではじく。転がす。僕の顎を濡らす蜜は、見ると裂け目からこぼれてアナルを濡らし、さらに落ちて制服のスカートに染みていた。しまった、と思ったがもう遅かった、せめてもの対処として、僕は美佳ちゃんにお尻を上げさせ、スカートの後ろ側を背中に回した。美佳ちゃんのお尻は直接ダンボールに触れた。

僕はコンニャクに触れて、ある程度プルプルした感触が戻っていると判断した。美佳ちゃんの割れ目を指で開いて、僕はコンニャクの角をクリトリスに当てた。
「冷たい!」
「これ、どうかな?感触違う?」
訊きながらクリトリスをコンニャクで突っつく。

「ん……ちょっとゆっくりしてみて」
ゆっくり、上下左右に動かしてみる。
「ん……悪くはないけど、やっぱり徹ちゃんがいいなぁ」
休憩計画失敗。でも正直顎が辛くて、コンニャクに指の参加でカンベンして貰うことにする。コンニャクで刺激を続けながら、僕は人差し指を美佳ちゃんに挿入した。中の壁をこする。入口の刺激から、指をだんだん奥に進める。上下に狭い壁を押してみる。

美佳ちゃんは、お尻側の壁の一点を押されるのが好き、と判った。指を前後にスライドさせる。しばらくピストンして指を抜き、中指も添えた。手首を回転させるように捻りながらのピストン。潤滑感はどんどん増す。

美佳ちゃんが言った。
「ねぇ、もう……欲しいよ」

愛撫だけで一度イくのを見たかったんだが、こっちも我慢の限界だった。僕はベルトを緩めてパンツごとズボンを脱ぎ、美佳ちゃんの脚の間に入ろうとした。

すると美佳ちゃんは僕をもう一度立たせ、自分は正座した状態で僕のペニスを口に含んだ。暖かい口の中。舌が僕のペニスを刺激する。亀頭を、尿道口を舐められる。舐められるのも気持ち良かったが、吸われるのが最高だった。美佳ちゃんは僕のペニスを口から抜き、言った。
「あたしでこんなに硬くなってるの?嬉しい」

それを聞いて、限界が来た。僕は突き飛ばす寸前のような勢いで美佳ちゃんの身体を押し倒し、指で割れ目を拡げてペニスをあてがい、腰を進めた。

僕は美佳ちゃんに刺さった。

奥まで入ると、美佳ちゃんは「はぁぁぁ……ん」と、消え入りそうな声をあげた。熱い粘膜に包まれているだけで、暴発しそうだった。ゆっくりピストン運動を試した。すんごい気持ちいい。二人の下腹部のほうを見ると、挿入部が見えた。僕のペニスの竿の部分が、美佳ちゃんの唾液と蜜とで濡れているのが嬉しかった。僕は美佳ちゃんを突くスピードを早めた。

「あン、あン、あン……」

美佳ちゃんの声で、頭の奥が熱くなる。上体を倒して美佳ちゃんに密着し、唇を合わせると美佳ちゃんが乱暴に舌を突き入れてきた。キスしたまま、僕は腰を使った。

射精しそうになって、僕は身体を起こした。腰の動きを止めて、ゆっくり円運動で楽しむ。達する前の感覚がいくらか落ち着くのを待って、ペニスを抜いた。

「美佳ちゃん、四つん這いになって」
僕が言うと、美佳ちゃんは寝返りを打って膝をつき、お尻を高く上げて背中を反らせた。美佳ちゃんの後ろに付き、指でお尻を開く。可愛いアヌスが上を向いている。僕はバックから、美佳ちゃんに挿入した。

美佳ちゃんが膝を開き、高さを合わせてくれる。僕は腰を、美佳ちゃんのお尻に打ちつける。手を伸ばしておっぱいを揉みながら、僕は美佳ちゃんを突くスピードを早めた。美佳ちゃんの声のトーンが、「あっあっあっ……」とだんだん高くなっていき、背中が波打つようにビクン、っとなり、美佳ちゃんの中が動いた。締め付けられる感触が最後だった。

僕はペニスを抜き、美佳ちゃんの背中に射精した。

「……ナマでしちゃったな」
「あたしはいいのよ。責任さえ取ってくれるなら」

僕はズボンのポケットを探り、財布からコンドームを出して美佳ちゃんに見せた。

終わって気付いたが、教室の中は暑くなっていた。僕たちは興奮だけで汗をかいていた訳じゃなかったらしい。制服は汗でビショビショ、しかも美佳ちゃんのスカートには僕の精液と美佳ちゃんの愛液まで付着している。
「どうしよう、コレ……」
「まず、ココを出なきゃ」と美佳ちゃん。

ドアは開かなかったので窓からベランダに出た。夕暮れになっていた。暗闇で美佳ちゃんの腰を抱いてから、外に出るまで約2時間だ。濡れた制服を乾かすつもりだったが、気温も下がり風もたいしてない。と、美佳ちゃんが、「仕方ないな~」と呟いた。

生徒会室に戻ると、「何だその格好?」と訊かれた。二人とも学校ジャージで、美佳ちゃんは手に制服を抱えている。

「私がペンキ缶を落としちゃって、高村先輩にもかけちゃったんです」と美佳ちゃんが言う。そして美佳ちゃんは、畳んだ状態の紺色の生地についた白いペンキのあとを見せた。実はその布地は制服の一部ではなく、美術部の備品から失敬したカンバスに紺と白の塗料を付けたものなのだ。紺色の部分は女子のスカートの生地にかなり近い。テカリを加えたりする画材があるんだそうだ。美術部員の美佳ちゃんらしい思い付きではある。

「だから私が洗って、先輩に返すことにしました」
「たまにはジャージで帰るよ。電車だけど」

そして僕と美佳ちゃんは、下校生徒の中二人だけ学校ジャージで駅まで一緒に歩いた。制服よりも楽だった。

エピローグ

――あれから5年が経った。僕もいまは社会人だ。年に2、3度かな?僕が「度忘れ」をすると、未だに美佳は「最初が度忘れだったもんね」と言ってクスクス笑う。あのコンドームの件の話だ。よく覚えてるもんだと思う。

僕は、「解ってたけど、最初に美佳に入れる時にゴムは嫌だった」ことを、なんとなくだが言わないで来てしまった。まぁ、これからも言わないんだろう、きっと。

僕と美佳の間には、来春子供が産まれる。

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