俺と翔子ちゃん
2019/08/05
コンビニで買い物を済ませ(定期講読の漫画雑誌)、駐車場を歩いていると、角から見知った姿が現れた。
「あ…!」
「…おう。」
「漫画?笑」
「うん。笑」2ヶ月ぶりに会った見知った姿は、翔子ちゃん。
俺はしょこたんと、内心で呼んでいた。笑(本当の名前は全然違うよ)
俺より3才上の、しっかり者だけど癒し系お姉さん。その場で軽く話してたんだけど、寒いし、駐車場に停めてあった俺の車に乗る事にした。
寒かったから、俺はもう一度コンビニに行って、温かいココアとコーヒーを買ってきた。
しょこたんはコーヒーを選んで俺はココアになった…。俺、しょこたんの飲み物の好みを知らなかった…。笑車で、仕事の事とか最近の事とか話した。
何となく寒くて車に乗ったし、しょこたんはその日特に用がないって言うから、せっかくだからファミレスに誘って、一緒に夕食を食べた。
しょこたん、ハンバーグを食べてて可愛かった。笑
デザートにアイスを食べてて可愛かった。笑ファミレスを出て、
「翔子ちゃん、夜景見に、ちょこっとだけ行かない?」
「えー。うーん。じゃあ、ちょこっとだけね。」
とオーケーしてくれて、近くの夜景スポットに、一緒にちょこっとだけ夜景を見に行った。
夜景は綺麗だったけど、しょこたんの方が綺麗だった。笑
そんなしょこたんなのに、自分を綺麗って思ってないらしく、こんなに綺麗で可愛いのにって、俺は初対面の辺りから今だに、不思議に思っている。
俺は、フツメン?フツメン以下な上、ガリガリ(脱いだらガッカリ?)、息子にもコンプあり。
しょこたんなら、キ〇タク、フ〇ヤマみたいな男といずれは付き合うんだろうと俺は確信していたくらいだ。しょこたんは驚きな下ネタを言う事がある。
ガードも固いしっかり者の癒し系お姉さんなしょこたんの、なぜかこう、魅力的に感じるところだなと思う。しょこたんは聞き上手で、何を話しても俺はいつも楽しかった。
しょこたんは話し上手で、しょこたんの話しを聞くのも俺はいつも楽しかった。「そろそろ帰らないと…。」
としょこたんが言った。
「うん。じゃ、帰ろう。」
と俺は言った。
10時も半ばを過ぎていた。「この辺でいいよ。」
と言われて、しょこたんのアパートの近くに車を停めた。
しょこたんが車を降りた。
俺も車を降りた。車のドアを閉めたしょこたんに、
「翔子ちゃん。」
と俺は声をかけた。
「何…?」
としょこたんは運転席側に立っている俺に、ゆっくりと歩いて近付いてきた。
「今日はありがとう。ファミレス、夜景に付き合ってくれて…。
翔子ちゃんと一緒に、行ってみたかった場所だったんだ…。」
「ううん…。」そう。
実は俺は、しょこたんにフラれているのに、ファミレスに夜景を付き合わせてしまっていたんだ。「あのさ…。」
「何…?」
「良かったから、握手して。」
「握手するだけ?」
「はい!!」
「なら…、いいよ。」
と、しょこたんは握手をしてくれた。
俺は、しょこたんと初めて手を握った日の事と、しょこたんが落とし物を手渡してくれた日の事を思い出してた。
初めて手を握った温かさと、落とし物から伝わった温かさと、今の握手の温かさが一緒だったからなんだ。
懐かしいと、俺の胸を焦がした。「あの日、フラれた日、言えなくてごめん。
会えなくなると思うと、悲しすぎて寂しすぎて言えなかった…。
今まで、色々、ずっと、ありがとう。
俺は女々しかったけど、いつも翔子ちゃんの幸せを願ってたよ。
ずっと…幸せでいてくれよな。
体も、大事にしてね。」
「うん…。ありがと。笹木の彼女になれなくて、ごめんね…。
笹木も幸せでいてね…!」
「うん…。ありがとう!」
そして、ゆっくりと、握った手が、ほどかれていった。クルッと背を向けて歩いて行く、しょこたん。
一歩、一歩、しょこたんが離れていく…。
俺は、車の運転席側に立ったまま、見送っていた。
降り返って、
「バイバイ!」
と手を振って言うしょこたんに、
「バイバイ…!」
と、俺も言う。
また、一歩、一歩、離れていくしょこたん。
振り返って、
「バイバイ!」
て手を振ってくれるしょこたんに、
「バイバイ…!」
と俺は言う。
離れていくしょこたん。
振り返って手を振って
「バイバイ!」
「バイバイ…!」
「バイバイ!」
「バイバイ…!」
曲がり角をしょこたんが曲がると、|ω・。)ノシ「バイバイ!」と言って、しょこたんの姿が消えた…。
「バイバイ…!!」
と俺は言った。
そして、無音になった…。俺は、しょこたんが見えなくなった曲がり角を、眺めていた…。
5分ほどたったかな、俺は我にかえり、(しょこたん、幸せでいてくれよな!)と、(´;ω;`)ブワッとなった!!バイバイ!!
しょこたん!!終わり!!