構いません。ここまでくれば、どうなったって・・・

2018/07/31

さて3年ほど前の話です。
わたしゃ、とある広告制作プロダクション勤務で、
独立することを決意しておりました。
で、その「退社独立記念の宴会」があったわけです。
面子は、社長(師匠男)、デザイナー3名(男2女1)、
見習い2名(男1女1)。
デザイナー女は30歳で中肉中背、あんまり好みじゃないけど、キツ目の美人系。
人当たりはよく、「友人としては最高」でした。以下、Aさんとします。
見習い女は23歳、背が高くスタイルバツグン、オパーイもEカップはありそう。
可愛い系なのに、性格は男勝り、チャキチャキです。以下、Bとします。
というわけで、わたし主役の宴会は佳境を迎えました。
わたしは、かなり飲まされてまして、滅多にないくらいぐでんぐでん。
一次会が終わり、二次会のカラオケでも、
意識がないとまでは言いませんが、へろへろです。
「もうだめっすよー」なんて言ってるのに、
「今日はお前が主役だ」と入れ替わり立ち替わり、酒をつがれます。
それで歌うものだから、推して知るべし。
本気でやばくなったんで、トイレに避難しました。
トイレで洗面台の水を出しっぱなしにして腕を冷やしていると気持ちいいのなんのって。
洗面台に突っ伏したまま、しばらくぼうっとしてました。
そのトイレ、男女兼用で洗面台の奥に個室が二つ。
他の客が何人か、入っては出ていきました。
「俺、邪魔だよな」と思いつつ、動けない・・・
しばらくすると、トイレにBが入ってきました。
「あー、先輩、大丈夫ですかぁ?」
Bも結構酔ってるような話し方。
「んぁ」とだけ答えて、聞こえてることだけは伝えました。
で、Bは個室に。
えっと・・・ちょぼちょぼと聞こえるのは何の音?
回らない頭で考えて、「おぉ!」と。
その筋の人にはたまらない音じゃないですか。
で、流す音が聞こえて、Bが出てきました。
「先輩、ちょっと、手を洗わせて・・・」
Bが俺の後ろでちょっと困ってます。でも、動けない・・・
すると、Bは突っ伏しているわたしの背中に覆い被さり
わたしの頭を腕ではさむようにして手を出して、洗い始めました。
ピキーン! 後頭部にオパーイです。
手を洗うのに合わせて、揺れてます。適度な柔らかさが心地よい。
Bは手を洗い終わると、すっと離れました。
「先輩、ほんと大丈夫ですか?」
「あ、あぁ、たぶん」
突然、ぴとっと冷たいBの手が頬にあたりました。
「なにするんだよ」
「へへ、気持ちいいでしょ」
「つめてーよ」
ま、それが気持ちよかったのは事実なんですが。
「ひどいんだ」
Bは笑いながらそう言うとトイレを出ていきました。なんだったんだ、いまのは?
後頭部に柔らかいと言うよりも適度な弾力があったオパーイの感触が・・・
それに「ひどいんだ」ってなに?
そりゃ、Bは入社して2年、ずぶの素人でしたから
仕事はいろいろ教えたし、まぁ、普通に仲が良かったんですけど。
ああいう、微妙な会話をする仲ではないな、と。
前に飲んだときに彼氏の話も聞いてましたしね。
いや、正直、あのナイスバディ(死語)を好きなようにしている彼氏が
うらやましいと思ってましたが。
で、さすがに時間の感覚がなかったんですが、
どうやら30分以上はわたし、トイレに立てこもっていた様子。
自分でも「戻らないとなー」とは感じて、なんとか立ち上がりました。
で、トイレを出ると部屋の前にAがいます。
ちょとふらつきながら「どしたの?」と聞くと部屋の中が煙草の煙臭くて避難してる、と。
わたしも煙草吸うんですが、密閉空間で煙が充満してるつらさはある程度わかる。
Aは全然吸わない人だし。わたしも部屋の中にはいるのを躊躇しました。
それでなくても、一触即発っぽいし・・・
これで気分が悪くなるようなものが何か一つ加われば間違いなくリバースです。
「んじゃ、ちょっとここで休憩する?」
「Rさん(わたし)、ずっと休憩してるのに」
「だって、そんな煙ばっかりの部屋に戻ったら、吐いちゃうよ」
「ヤバい?」
まぁ、普通にしていれば大丈夫だという自信はありましたが、軽く頷きました。
「Aは?」
「うーん、吐く程じゃないけど・・・結構酔ってるぅ」
よく見ると、耳まで真っ赤。
「あ、ほんと、耳まで赤い」と何の他意もなく、Aの耳に手を伸ばしました。
「あ・・・」
Aは俺の手が触れるとちょっと首をすくめて逃げました。
「あ、ごめん」
わたしはすぐに手を戻します。
「わたし、耳弱いから」
をい。いきなり、何の話だ?
「あ、そうなんだ」
なんてどうしようもない相づちを打ったりして。
「もう」
なんか、上目がちにわたしを見てますけど・・・なんで?
そんな目で見られたら、好みじゃないとはいえ、結構美人だし・・・
「ね、Rさんって、しばらく自宅でお仕事?」
しばらくもなにも、ずっとそのつもりなんだけどな・・・
とりあえず頷くと
「部屋、掃除しました?」
まぁ、普段から、寝るためだけに帰っていた部屋だから、
「きったないよー」なんて会話はしていたので。
「ああ、一応は」
「彼女が掃除してくれた?」
いるわけないんですけどね。
毎日終電で帰って、土日も休まず働いてましたから。
「んなわけないだろ」
「そっかー」
なんか意味深な会話・・・
でも、わたし、酔ってまして、頭が回ってません。
「そーゆーことです」
とそろそろ部屋に戻ろうと・・・すると、
「あ、ちょっと」
とAに呼び止められました。
「はい?」と振り向くと・・・キスされました。ちゅっと軽いキスですが・・・
何が起こったかなんて、わかりませんってば。すぐに離れたAはまた上目遣いで・・・
「キスしちゃった」なんて小声で言ってます・・・
「なんで?」
我ながら間抜けな台詞です。
「うーん、酔い覚まし。部屋に入っても吐かないように」
「あ、そ、そうなんだ」
何を言ってるんでしょう、わたしは。でも、そのまま部屋に入っちゃったんですよね。
Aとは、組んで仕事することはほとんどなくてあんまり密に会話したことはなかったんです。
そりゃ、普通に会話もするし、嫌いって訳じゃないんだけど、いきなりキスされる理由はないな、と。
部屋に戻ると、もう、みんな、わたし以上に酔ってます。「どこいってたー」なんていわれたりして。
Bはその中にいたんですが、大声で笑ってました。
で、しばらくして解散となったわけです。
(晩飯、喰ってきます・・・嫁が呼んでいる)
部屋の外に避難していたAも加わって店の外でみんなと立ち話。
で、終電が近かったりして、みんな三々五々、消えていきます。
まぁ、さっきよりも明らかに酔いが回ってへろへろに見えるBは、
社長が「駅まで持っていく」と連れ去っていきましたが。
ああ、あのオパーイの感触が・・・・ま、それはそれ。どうにかなるもんでもなし。
わたしも駅に向かって・・・・って、なんで、Aがわたしの隣にいるんでしょうか?
しかも二人っきりで、終電近い夜の繁華街。わたしの肘に手をかけてます。
「A?」
「なぁに?」
えっと・・・それを言いたいのはわたしなんですが?
「ねぇ、もう一軒、いこ」
Aと二人で飲みに行くなんて初めてです。
まぁ、わたしはタクシーで帰っても4000円程度、Aも同じようなものです。
わたしも結構酔ってましたので、それもありか、と。
で、ちょっと歩いて、通りの裏手にあるバーに行きました。
意識したわけではないんですが、カラオケがうるさかったので静かなところにいきたいという本能が。
で、飲み始めたんですが、わたしは抑え気味(とはいえ、飲んではいましたが)。
で、Aは・・・飲んでます、飲んでます、怖い勢いです。
「なぁ、大丈夫か?」
「うん?たぶん」
まぁ、そこで何を話したのかあんまり覚えてません。
わたしが会社を辞めるというのも手伝って、会社関係の愚痴が多かった気がします。
で、もうへろへろになってます、A。
「ヤバいんじゃない?」
時計を見るともう2時過ぎ。
「えぇー、駄目かなぁ?」
なんてAは完全に酔いつぶれ寸前。
カットソーが胸元で少しはだけて・・・ブラ見えてるよ・・・・
あ、思ってたよりもあるかも・・・色白の肌がほんのりと赤かったりして。
色っぽいじゃないか。
顔は好みじゃないけど、人に聞けば「美人だよね」と言われるレベルだし。
むくむくと頭の中に邪気が。ついでに股間も。
そこで、ちょっと悪戯を。ちょいっと手を伸ばして、Aの耳を触ってみます。
「あ・・・やだ・・・」
Aは肩をすくめますが、別に逃げる訳じゃなくて。
「耳、弱いんだっけ?」
「えぇー、弱いぃ」
さっき、教えてくれたことを忘れてる様子。わたしはそのまま、耳たぶをぷにぷにと。
「あ・・・やだ・・・ほんと・・・ん・・・」
身をくねらせる様がまた色っぽい・・・頭の中で計算が始まります。
わたしはこれで会社を辞めるので、やり逃げ可。
連絡があってもシカトすればよし。いやいや、さすがにこれはマズいだろう・・・
会社との繋がりが100%切れるわけじゃなし・・・
酔ってるせいか、遅いんです、考えが回るのが。
「ねぇ、何考えてるのぉ?」
耳を触る手が止まってました。Aが上目遣いでわたしを覗き込んでます。
「い、いや、別に・・・」
「えっちなこと、考えてたでしょ?」
大当たりぃ・・・・
「しよっか?」
をい。たぶん、わたしの顔色が変わったんでしょうね。
「うっそ」
笑ってます、笑いやがってます、A。ここで、決めました。やる。
「そろそろでよっか」
とわたしは返事を聞かずに立ち上がって、バーテンダーにチェックを頼みました。

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