甘酸っぱい思い出 1
2024/03/07
これは俺が高校3年の時の話である。
(登場人物:俺=ケイスケ 友達=ケンジ 友達の彼女=メグ)
卒業式だけを残し、学校も休みになった頃、俺は高校時代ずっと仲良かったケンジと毎日のように遊んでいた。
ケンジは、同性から見てもカッコよく、スポーツ万能・バンド活動もしており、女に不自由はしてなく、バレンタインとかも結構数貰っていて彼女が途切れた事はなかった。
ちなみに俺はケンジとはかなりタイプが違い、思いっきりインドア派だし、顔もカッコいいわけではなく、彼女もいたことすらなかった。
こんな全く違うタイプの二人だったのだが、仲良くなり、周りも結構驚いていた。
話を元に戻します。
ある日、ケンジと遊んでいるとメグからケンジに電話があり、
「私も暇だから一緒に遊んでよ」と連絡があったみたいで、ケンジは自分の彼女を友達に紹介はしたくないと前から言っており迷ったようだが、
「ケイスケだから紹介してやるよ」と言われ、彼女のメグも合流したのである。
ケンジは既に車の免許を持っており、ケンジの運転でまずはご飯となり、ファミレスにいくことになった。
メグのプロフィールだが、22歳の看護婦で細身ですらっとしており、顔も綺麗系で、高校生の俺から見ると、まさに手の届かないといったお姉さまタイプだった。
ファミレスに着くとメグは、気を使っていろいろ俺に話しかけてくれて、さらに手相が見れるといって、手を握られたときは俺もかなりドキッとしてしまった。
ケンジは、少し不服そうだったが3人で楽しく食事をして店を出た。
その後、ボーリング・カラオケと3人で楽しく遊び、その日はそのまま解散した。
それから数日後、俺はケンジに誘われ、カラオケに行く事になった。
二人でカラオケなんて珍しいなと思ったら、車は止まり、後部座席に女の子たちが乗り込んできた。
メグではなく、クラスの女の子たち(しかもカワイイ系の子達)だった。
カラオケボックスに着いてすぐにケンジをトイレに連れて行き、
「メグさんがいるんだし、まずくないか?」と聞いたが
「ばれなきゃいいし、それにただの友達なんだから別に遊ぶぐらい、いいだろ」と、何も悪びれたところはないように部屋に戻った。
その後カラオケでは特に何もなく、普通に楽しみ、解散しようとなり、場所的に先に俺を降ろし、ケンジはそのまま女の子をのせ帰っていった。
それから数日後、番号だけの通知で電話がかかってきたのである。
誰だろうと思ったら泣きながら喋っているメグさんだった。
俺「どうしたんですか?で、なぜ俺の番号を?」
メ「ケンジの携帯からメモっていたの・・・」
俺「何かあったんですか大丈夫ですか?」
メ「ケンジは浮気ばっかりしてるみたいだし、私はどうしたらいいの」
ややパニック気味で、自分もこんな状態は初めてで、どう答えるべきかと考えていると
メ「きっと私の事本気で好きじゃないのよね、もうどうでもよくなっちゃったな。 あー、もうその辺の適当な男とでも遊んでやろうかな」
その時、このままにしてはいけないと思い、ファミレスで話してる時、
見たい映画があるんだという話をしていたのを思い出して、
俺「映画見に行きませんか?それで少しは気分を晴らしましょう」
メ「ありがとう・・・、ケイ君に連絡してよかった」
で、待ち合わせをすることになった。
ほぼ同世代の女性と二人っきりで会うなんて、小学生以来じゃないかぐらいだったので、かなり緊張して待ち合わせ場所に行った、着いて5分後、彼女がやってきた。
もう彼女の姿を見たとき、一緒に歩いていいんですか?というぐらい綺麗だった。
緊張しながら「じゃー行きますか」といい、微妙な二人の距離がありながら歩き始めた。
自分はちょっと見栄を張り、ここは自分が払いますよとお金を出した。
少し笑いながらメグさんは「ありがとう」と言った笑顔だけで自分は満足した。
映画館に入ると時間も20時前だったので、人はまばらだった。
映画が始まると彼女が見たかったのは、「ホラー映画」で、ムードなんてもちろんなかったが、俺は彼女が喜んでくれさえすればよかった。
映画も中盤になり、ボーっと見てるといきなり手を握られたのである。
俺「ケンジは俺の友達ですし、こうゆうのはまずいですよ(小声で)」
メ「私は映画が怖くて誰かに握っていてもらいたいの、私じゃイヤ?」
と覗き込むように俺の顔を見ながら言われて、可愛くてそれ以上何も言えず
俺「今だけですからね」と言い、手を握り合ったまま映画を見終わったのである。
映画を出たあと、お腹すいたねという話になり、メグさんはお酒も飲みたいし、居酒屋に入ろうと言い、チェーン店の居酒屋に入る事になった。
道を歩いてるときから思っていたが、明らかに自分とメグさんが二人でいる光景は不釣合いで、ジロジロ見られていたような気がした。
店に入ると、自分はお酒はさすがに頼めず、メグさんははガンガン注文して、明らかに酔っていった。
少し泣きながら
メ「なんでケンジは浮気ばかりするのかな?この間だって電話繋がらなかった日があったのよ、ケイくんなにか知らない?知ってるんなら言いなさいよねー。」
その日はまさに、クラスの女の子達とカラオケで遊んだ日でした。
いろんな事が頭によぎりましたが、ここは誤魔化そうと思い、
俺「あの日、俺の家で男たちだけで遊んでたんですよ、で、確かその時充電が切れてやばいと言ってましたよ」
メ「そうなんだ、ケイ君がそういうなら私は信じるけど・・・、私の直感だと絶対女だと思ったんだけど」
罪悪感がかなりありましたが結局、0時過ぎまで居酒屋にいて店を出る事になりました。
店を出て店の前にあったプリクラで一緒にとろうということになり、俺は女性と一緒にとったことなんてなかったし、もちろんケンジに後ろめたい気持ちもあったので断ったのですが、腕を組まれ一緒に撮らないと帰らないからね、と言い出して一緒に撮りました。
終電は全部出ており、メグさんがタクシーに乗るところを見たら俺もタクシーで帰ろうと思っていた時、
メ「ケイ君、私って魅力ないかな?どう?」と顔を覗き込まれながら言われ
俺「そんなことないですよ、とっても綺麗ですよ、今日だってみんなジロジロみてましたよ。 明らかに不釣合いの二人が歩いてましたから。」
メ「嬉しいな。けどそうなの?、全く気づかなかった」
とタクシー乗り場の近くまで行くと
メ「もう少し話したいな、いい?」
俺「今日は付き合いますよ」と公園に行く事になった。
公園で色々話してると、
メ「ケイ君が彼氏だったら良いのにな」
俺「そんな、ケンジは良い所、いっぱいありますし、もう遅いですから帰りましょう」
と心が少し動きそうになっていたのは分かっていましたが、ケンジを裏切れないと思い話を切り上げ歩き始めました。
メ「ケイ君はどうやって帰るの?」
俺「メグさんがタクシーに乗るのみたら、自分もタクシーで帰りますよ」メグさんは急に立ち止まり
メ「私帰りたくない、今日は一緒にいて、ホテルいこ・・・」
俺「それは出来ないよ、ケンジを裏切れないから」
メ「そっか・・・、じゃーもうここでいいよ、適当な男誘って一緒に過ごすから」
俺「何言ってるんですか、そんなこと言っておいていけるわけないじゃないですか」
少し話しましたが一緒に誰かといたいだけなのと一点張りで、まだ3月初旬ぐらいだったので夜は寒く、さすがにどうしようと思った時メグさんは腕が痛いと言い出したのです。
確かに怪我をしていて包帯を軽く巻いていたのは知っていたのですが、痛いから救急病院にいきたいと言い出したので、急がなきゃと思い一緒にタクシーに乗り、彼女が指定した病院の前に着きました。
お金を払い病院前に着くと、彼女は病院に入らず少し歩き始めました。
俺「腕は大丈夫なの?どうしたの?」と着いていくとラブホテルの前でした。
メ「ごめんね、こんな方法をして、誰かじゃなくてケイ君と一緒にいたかったの。 一緒にいてくれるだけで良いから・・・。」
いろいろ考えながら複雑な気持ちのまま一緒に入りました。
もちろんそのときは童貞で、ファーストキスすらまだでした。で、ケンジの彼女だが、年上の看護婦で綺麗なメグさんがいる。
正直心で悪魔と天使が戦っていました。
で、部屋に入ってすぐにメグさんはいきなりソファーに俺を押し倒してキスをしてきました、これがファーストキスでした。
俺は焦りメグさんを突き飛ばしてしまいました。
メ「初めてかもしれないけど、私じゃイヤ?」
俺「イヤとかイイとかの問題じゃなくて、俺はケンジの友達で、貴方はケンジの彼女なんですよ、こんな関係ダメですよ」
俺「俺は裏切れません、ソファーで寝ますから」
メ「そっか、けどソファーじゃ風邪引いちゃうから、ベットで寝よう、なにもしないから、で、お風呂にも入って」
俺「わかった、じゃー先に入ってくる」
風呂を上がり、
俺「メグさんどうぞ、先に俺寝てますから」
メ「わかった」
俺はもちろん眠れるわけもなく、こんなことしてるだけで裏切ってるよなと考えていた。
数十分後、メグさんが上がってきた。
チラッと見ると、バスタオル一枚だった・・・。
かなりドキドキしていたし、もっと見たいと思ったが、自分に言い聞かせて目をそらした。
メ「ケイ君まだ起きてる?」と声をかけられたが、見てしまうと自分をおさえれないかもと思い、寝たふりして目をつぶったままでいると、
メ「寝た振りしてるでしょ?」といきなりキスをされた。
俺「何するんですか?」と言って目をあけると、バスタオルを取りメグさんは裸になった。
メ「どう?私魅力的かな?女性として魅力ない?」
そんなことは全くなかった、もちろん童貞の俺のあそこは、もうかなりやばかったし、メグさんに惹かれている俺も間違いなくいた、動揺しながら
俺「綺麗ですよ、しかもとても魅力もあります」
メ「じゃー私を抱いて」
裸で抱きつかれ、もういいじゃないか、ケンジの事はとふっきろうと思い、覚悟を決めたと思った瞬間、ケンジの事がやはり頭によぎった。
俺「ごめん、無理だわ」とメグさんを引き離して、俺はベットの端に寄った。
メグさんは、しきりに俺に謝っていた。
色んな気持ちがありながら俺は
俺「これぐらいしか出来ないけど手繋いで寝よっか?」
メ「うん」と手を繋いだまま話をして、結局裸を見たのとキス以上の事はなく、朝になり俺はメグさんと別れた。
<続く>