痴漢を稲川淳二風に語る

2018/06/20

これは電車の中の話なんですけどね。
アタシの前にキレイな女性が立っていたんですよ。
ええ。
それでアタシはキレイだなー、触りたいなー、なーんて思ってましたけどねぇ。
その時アタシね、閃いた。
閃いたんだ。
ああ、これは霊の仕業にして触っちゃおうと。
それでアタシは息を殺して・・・さわさわー、さわさわー、とその女性のお尻を触ったんだ。
-----でもね、なーんかおかしい、なーんかおかしい。
その女性ね、モジモジしだしたんだ。
そこでアタシはピーンときた。
ああ、これは感じちゃってるんだと。
ええ、根拠なんてありませんよ。
あるはずないじゃないですか。
だからね、アタシは女性に向かって言ってやったんだ。
「そろそろこっちも触ってほしいんだろ?」って・・・そのときの女性がね、こっちを見てビクビク震えてるんだ。
そしたらね、その女性がアタシに向かってやめてください、やめてください、やめてくださいと言うもんだからねこっちもすごい興奮しちゃったんですよねぇ。
ええ。
ここでアタシはね、すかさずパンツの中に手を入れたんだ。
すでにね、ぬ・・・濡れていたんですよ。
あれ?、おかしいな?、お尻しか触ってないのになぁ?、っと疑問に思いましたよ。
会場の皆さんはこんな経験をしたことがありますか?アタシは初めての経験でしたよ。
ええ。
いや?濡れやすい女性っているもんですねぇ。
ここで、アタシはふと、昔の友人が言っていたことを思い出したんですよ。
ええ。
その友人をね、ここでは仮にAさんとしましょう。
そのAさんが言っていたこととは『左手は添えるだけ』と言っていたんですよね。
ええ。
そう、霊の世界に美学があるように、痴漢の世界にも美学があるんですよ。
怖いですよねぇ。
さんはアタシにね、「淳ちゃん、俺はこの世界を極めてみるよ」と言い残して・・・後日、捕まっちゃったんですけどねぇ・・・このときアタシは気付いた、気付いたんですよ。
これは、霊が通報したって・・・いや?こういうことってあるんですねぇ。
まあ、ここで話を本題に戻しましてですね、その捕まったAさんの言葉通り左手をクリトリスに添えて、右手で乳を揉んだんですよ、はい。
アタシはもう夢中で揉みましたよ・・・そしてしばらくするとね、何かまわりの雰囲気が変わったんだ。
アタシはイヤー予感がするなー、怖いなー、なーんて思っていたら・・・一人のね、おばさんがこちらを見ていたんですよねぇ。
アタシは思わず身の危険を感じましてですね、その場を立ち去ろうとしたら・・・突然腕を掴まれましてね・・・「ミタワヨ・・・ニガサナイワヨ・・・」っときたもんだ。
アタシはこのとき必死で「これはアタシに憑依した霊の仕業だ!!」と叫んだんだ!もうね、アタシの中ではパニック状態だったんでしょうねぇ。
ここで捕まってはいけない、捕まってたまるか、と強く念じましたよ。
ええ。
しかしアタシの叫びも届かず捕まっちゃったんですけどねぇ。
しかしね、その相手も見てさらに驚いたんですよ・・・そりゃあ?驚きますよ。
ええ。
アタシのことを捕まえたのが妻だったんですから・・・いやぁーこういう霊のイタズラってあるんですねぇ第えー、会場の皆さんは囲みって知っていますか?そう、あの複数で囲んで痴漢するやつですよ。
案外有名ですからねぇ。
でもね、あの囲みなんであるのかは全然解明されてないんですよ。
いったい誰がどうやって考えたんでしょうねぇ。
そんな話ですよ。
ええ。
とあるネットの囲みの募集があったんですよ。
そしたらね、プロデューサーなんか悪ノリしちゃってやろうやろう、そう言ったんだ。
一応ね、囲みって釣りかもしれない、なんて言われてるじゃないですか、だからアタシはやめといたほうがいいよー。
なーんてねぇ、言っておいたんだ。
しかしプロデューサーも引かなかったんですよ、まあ、エロですからねぇ。
それでね、プロデューサーと一緒に囲みに参加してみたんだ。
そして皆で集まったんですよ。
そこで集まった皆で電車の乗り込んで囲んでねぇ。
最初は誰も触ろうとしない。
怖がってるんだ。
空気がどよーんとしててねぇ。
それでSさんが言ったんだ。
淳ちゃん、ちょっと触ってきてよアタシもね、いやだよ、なーんて返したんだけど。
だーれも聞いてくれない。
ちょうどね、うまい具合にサングラスがあったから、それをつけて行け。
なんて言う。
しょうがねえなぁ。
アタシ頷きましたよ。
アタシが行かなきゃ十代の男の子が行かされる、なんて言うもんだからねぇ。
サングラスを渡されて、明るいのにサングラスをつけてタモリ気取りですよ。
それでね、アタシお尻を目掛けて手を突き出したんだ。
しばらく触ってると後の皆が最高かー、なんて言ってきますよ。
アタシも最高だー、なーんて返したりしてねぇ。
ええ、気楽なもんですよ。
まあ、アタシも一人でずぃぃぃ、ずぃぃぃぃ何かを引き摺るような音が聞こえたんだ。
ええ、怖いですよ。
何せ視界は暗いですからねぇ。
本当に見えにくい。
私服警官かなぁ、なんて思いながら奥を警戒しましたよ、ええ。
後ろの声も大分少なくなりました。
……かぁー? ええ、こんな小さな声でも安心するもんで得ですよねぇ。
それでも引き摺る音は止まない。
そしてね、目を凝らすと、なーにか見える。
ずぃぃぃ、ずぃぃぃぃその陰に隠れて……ぁ……。
そう警察らしき人物が見えたんだ。
もうアタシ、ぞー、っとしてね。
冷や汗で背中がべったりですよ。
そこでアタシ覚悟を決めたんだ。
ばっと振り向いて逃げ出したんだ。
ええ、怖かったですよ。
これで逮捕になれば洒落にならないしなぁ、なーんてねぇ。
だからね、怖くて必死で逃げた。
うおー。
パシャ、パシャ、パシャ、パシャ。
その瞬間、スクープだーー!!ちょうど、アタシの周辺で声がしたんですよ。
いやー、これは霊の声じゃありませんでしたねぇ、あれは。
うわあ。
私叫びながら逃げ出しました。
滅茶苦茶にシャッター押されましたが逃げました。
もしも逃げ遅れていたらここにはいなかったかもしれませんねぇ、ええ。
しみじみ思いますよ。
そうして、アタシ皆のところに帰ったんだ。
そしたらみーんな真っ青な顔しててねぇ。
とりあえずアタシは声を張り上げてロケバスに帰るぞ、そう言った…

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