女性センターの悪夢②
2018/01/06
ご近所の凉子さんが近づいてきたかと思うと、いきなり僕の裸の胸を、両手でギュ――ッ!とつねりました。
あ~!痛い、いたたたたたた。
痛いです、奥さん・・・・。
僕はまだ、それほど深刻な事態だとは思ってなかったので、顔見知りの凉子さんに、ちょっと甘えてみました。
すると、彼女は「フフフ・・・・」と笑い、
「オンナのお仕置きだと思って、甘く見てると、痛い目にあうわよ」
そう言って、うしろに下がってしまいました。
入れ替わりに、長い茶髪をした二十代のママが、いきなり僕の顔をパンチしました。
華奢な女性の力なので、たいしたダメージにはならない・・・・と思いきや、不意打ちは効きます!僕はほっぺたを 抱えて、その場に倒れました。
肌の露出が多いキャミソール姿で、色の派手な茶髪で、元ヤンキーっぽい彼女は、みんなから沙耶さんと呼ばれていました。
小学校の娘を二人連れてますが、なるほど、親に似て、子供のくせに派手派手な格好をしてます。
沙耶さんは、僕の頭髪をつかみ、無理やり起きあがらせました。
二人の娘が、にやにや笑いながら、自分の母親がするのを見守っています。
パン!パン!パン!と、沙耶さんは往復ビンタをお見舞いしました。
僕は身をよじり、
「よせよ!お前なんかにやられる筋合いはないじゃないか」と言いました。
しかし、沙耶さんは余裕たっぷりにこう答えました。
「あら、そうかしら?きょうは、女の子供を持つママたちが集まって、 痴漢退治の講習会なのよ。ここにいるみんなにお仕置きする権利があるわ。・・・でも、ま、いいわよ。悔しかったら、 かかってくれば?」 もちろん、この場で沙耶さんに襲いかかるなんて、できるはずがありません。
「なんだ、弱いわねぇ。本当にどうしょうもないわねぇ」
僕に裸を命じた、今瀬梨津子さんが言いました。
「ここまで女に馬鹿にされて、なんとも思わないのかしら」
今瀬梨律子さんの娘の、奈津子さんが、母親に調子を合わせて言いました。
彼女は、女子校の制服のミニスカートから、健康的な白い太ももをのぞかせています。
まるで見せつけるようです。
・・・・屈辱です。
「ほら、なにを迷ってるのよ。男でしょ。かかっておいでよ」
沙耶さんが言いました。
彼女はキャミソールのひもを指でさわりながら、
「フフフ、あなた痴漢なんでしょ。わたしに抱きついて、服を脱がしてごらん」 会場の女性たちが、笑いながら拍手しました。
こういうの逆セクハラっていうんじゃないんですか。
三十歳ぐらいの母親が二人、前に出てきました。
連日猛暑なので、彼女たちもみんな薄着です。
涼しげなスカートをひらひらさせたり、両手で胸元を広げて、ブラジャーの紐を見せびらかしたりしながら、
「ほーら、どうしたの?わたしたち相手でもいいのよ。悔しかったら、かかって来なさいよ」
「情けないわねぇ。あんた、本当にキンタマついてんの?」 もう会場は爆笑の嵐です。
「ここまで言われて動けないなら、あんた男じゃないわ」
沙耶さんが、冷た~い目で言いました。
「男じゃないなら、キンタマ取っちゃうわよ――!」
会場のだれかが言いました。
またそれで女性たちは拍手。
「ほらーさっさとしないと、パンツまで脱がされちゃうわよ!!」
女教師の小菅美帆が、よく通る声で言いました。
「あははは!脱がせ、脱がせ」
普段は真面目そうな、若いママが言います。
・・・・だんだん、会場が興奮してきているみたいです。
僕を取り囲む女性たちの輪が、さっきよりもだいぶ小さくなりました。
・・・・僕は、両手で顔を隠して、泣いてしまいました・・・・。
それしか、方法がなかったと言うことです。
すると、女性たちから大ブーイングがわき起こりました。
「なんだ、情けないわねぇ」
「泣いたって、どうにもならないじゃない」
と梨津子、奈津子の親子が言いました。
女性たちは、しくしくと泣きつづける僕の様子を、しばらく観賞していました。
こういうとき、女の人というのは、本当に残酷ですよ。
「ねえーみっともないでしょ。あれが、痴漢なんてする人間の姿なのよ」とか、
「よぉく見ておきなさい。悪い大人は、こうこう目にあうんですからね」なんて、それぞれの娘に教えたりしています。
中には「かわいそうじゃない?」と言った人もいたんですが、そういう彼女だって、拍手をしたり、 笑ったりしてるんだから、意味がないです。
しばらくして、元ヤンキーの沙耶さんが、僕のお尻をひっぱたきました。
「泣きたきゃ、いくらでも泣けばいいわ。だれも同情なんてしないから。あんたが抵抗しないなら、こっちからいかせてもらうよ!」
そう言って、彼女は、僕のわき腹に一発パンチをくらわせると、「いやっ!」の気合いとともに、足を振り上げました。
げすっ。
・・・・・・見事な技と言うべきでしょうか。
沙耶さんのサンダルが、 僕の男の急所部分をとらえました。
言うまでもなく、この一撃で僕は“GAME OVER”です。
涙も吹き飛びました。
次の瞬間、会議室にいる女性たちが、大歓声を上げました。
その声を、僕は床にはいつくばって聞いています。
「いい?みんなよく聞くのよ。みんなが痴漢に出会ったときは、いまのように、急所をねらうのがいちばんの撃退法よ。 いいわね?」
今瀬梨津子がマイクで言いました。
「は~い」 「分かりました♪」 「よく分かりました~」 「分かったわァ」 ・・・・・・。
全部で十数人いる女子生徒たちが、 明るい返事をしました。
僕が全身にあぶら汗をかき、うんうん言いながら苦しんでいると、沙耶さんは背中にサンダルを乗せ、ぐりっと ふみ倒しました。
ちょっとやりすぎじゃないですか。
こんな教育が許されていいのか。
すると、スーツ姿の二人の女教師が、みんなに向かってこう言いました。
「みんなは、男の急所がどこにあるか・・・・なんであるか、知ってるわね?」 これに対しては、「は~い」というまばらな返事。
ただし、答えなかった子も、本当は知ってることを示す、くすくす 笑う声、声、声・・・・・・。
「ま、みんな当然知ってるわね。はい!そうね。男の人は、オチンチンを攻撃されると、たちどころに弱くなります。 これは、いま見たとおりだけど・・・・。なにか質問がある人?」 「さっきの攻撃で、タマタマは潰れたんですか~ぁ?」
女子生徒の中でも、とくに活発そうな子が、大きな声で言いました。
子供たちだけでなく、母親たちまで思わず笑いを誘います。
「それでは、ご本人に聞いてみましょう」
女子高生の奈津子さんがおどけて、僕にマイクを向けました。
まだ僕はしゃべれる状態じゃないです。
すると、沙耶さんがマイクを奪い、
「はい、潰れてしまったようです」と言いました。
それで、またまた大爆笑・・・・拍手、拍手の嵐です。
僕は、痛みと、くやしさと、情けなさと・・・・恐怖で、ふたたび泣きました。
「ぼ、ぼくは、凉子さんの下着を、一回盗んだだけなのに」 「ちょっと!それ、聞き捨てならないわねぇ。下着を一回盗んだだけでも、じゅうぶんに痴漢 じゃないのよ!」
沙耶さんが、言いました。
彼女はマイクを使い、
「みんな!ちっとも反省してないわよ」 会場がわき上がります。
僕は興奮の坩堝(るつぼ)の中で、女性たちから立たされました。
重く、どんよりとした痛みが、まだ睾丸に残っています。
まっすぐ背中をのばして立つのは苦しい・・・・。
問題の、下着を盗まれた凉子さんが正面に立ちます。
なにをされるのか・・・・。
瞬間、恐怖におびえる僕の目を覗いて、凉子さんが笑いました。
こうして見ると、ドキッとする美貌の持ち主です。
美魔女系です。
そして・・・・・・彼女のスマートな脚が上がり、あっと思ったときには、彼女のひざ先が 僕の股間に埋め込まれていました。
ぐぁふ。
それはもはやキンタマの痛みではなく、その奥にある内臓の痛み・・・・のように感じられました。
僕は目の前が本当にまっ暗になり・・・・、このまま気絶したら幸せだろうと思いました。
しかし、女性たちは それを許しませんでした。
「ちょっと、お水出してくれる?」
コンビニ袋の中から、500ミリのペットボトルが三本、そのぜんぶのキャップが開けられました。
「さ、飲みなさい」
女性たちは、無理やり僕を抱き起こして、水を飲ませました。
僕は飲みたくありません・・・・。
苦しいだけです。
ペットボトルの約半分を飲み干し、ぶわっと吹きました。
近くにいた女性たちに水しぶきがかかります。
「なにやってんのよ!」
と、女子高生の奈津子さんが僕の頬をひっぱたきました。
おかげで気を失うことはなくなりました。
女性たちは、残った水を、僕のパンツの中に注ぎました。
ひんやりして、気持ちいい・・・・。
僕の白いビキニパンツは、濡れ濡れになり、中が透けて見えました。
「は、恥ずかしい」
僕は言って、その場にしゃがみました。
でも、すぐに起こされました。
五~六人の女性が、僕を支えます。
なにするんですか・・・・。
もうやめてください。
限界です。
分からないですか・・・・。
二人の女教師が、女子生徒たちを並べました。
「やりたいひと?」と言うと、五年生と、中学一年の女子が、名乗りを上げました。
「じゃあね、軽くでいいから、よぉくねらって・・・・」
冗談じゃない。
軽くでも、これ以上やられたら死んでしまう。
僕は、身をよじって“いやいや”をしました。
女の子みたいに内股になり、手足をばたつかせて、死にもの…