昔の経験
2019/07/21
この話は、30年も毎の話です。
まだ僕が旅行会社に入社したての駆け出しの添乗員をしていた頃の事です。
当時は募集旅行と言って新聞で広告をだし、旅行参加者を募集して参加者が集まったら遂行するという旅行形態でした。
そして、必ず前日に参加者銭インへ連絡をし、集合時間と場所を確認する作業がありました。
その時にはまだ僕の友人の母の下の名前を知らずにいたのですが、幼いころからそのおばさんには興味(女としての)がありました。
しかしあくまでも憧れのおばさんであり、僕などは相手にされないものと思い込んでいたのです。
そして確認作業の最中、代表者の名前の後に参加者の名前があり、その中に寺島君江と言う名前を見つけたのですが、まさかその人が僕の憧れのおばさんだとは気が付きませんでした。
そして旅行当日、バスの前で参加者の確認をしていた時、後ろから不意に声を掛けられ振り向くとそのおばさんが満面の笑みで僕を見つめていたのです。
「アッ、寺島君のお母さん…」
「ひさしぶりねえ、こんなに大きくなって・・・」
「今日から二泊三日、よろしく面倒見て!」といい、軽く僕の肩に手を置き、意味ありげな微笑みを掛けてきたのです。
もちろん添乗員ですから、その時は単に毎日座席の位置を変えるので、いい席をお願い、みたいに言ってきたのだと思い込んでいましたが、そのおばさんは自分の仲間の女性3人に、「この彼は、あたしの息子の友達で小っちゃなころから知っていて、よく家に遊びに来ては一緒にお風呂に入っていたのよ」っと紹介し始めたのです。
さすがに、そのことを聞いた時には僕のおチンチンは半起ちになったのですが、これからの仕事の事の方が気になり、バスへ乗り込むとすぐに忘れてしまったのです。
そしていよいよバスは出発し、自己紹介とこの旅行会社を使っていただいたお礼と、乗務員さんの紹介を難なくこなし、バスガイドさんにマイクを渡し席に着きました。
最初の休憩場所へ着くとすぐに昼食場所への連絡、そして旅館への人数確認と津着予定時刻を報告し、トイレに向かい用を足して戻ってきた時、バスの前でそのおばさんグループとバスガイドさんが集まって僕の事を話していました。
当時はカラオケと言っても8トラックのカセットで曲数も少なかったのですが、まずは場を和ませるため添乗員が先陣を切って歌わなければならなかったのです。
そして、バスガイドさんから指名を受け、一曲演歌かなんかを歌い、参加者全員にマイクを回し、自己紹介と歌を披露してもらっていました。
そして最初の見学地へ着き、みんなガイドさんの後に続いて見学に行った後、僕はバスに戻り一服していたのです。
そのうちガイドさん一人が戻ってきて、「聞いたわよ、添乗さんって大きいんですって?」とニヤニヤしながら僕の下半身をいやらしく眺めてそう言い出したのです。
僕は「何が?」ととぼけると、さっきの寺島さんがあなたが中学の時にうちに泊まりに来てお風呂に入っていたのを覗いたら、しっかり下の毛も生えそろい物も大きかったって自慢げに噂してたわよ」と打ち明けられたのでした。
そこからが僕にとって大変な旅行になったのです。
まず、旅館へ着く数分前に部屋割り表を参加者全員に渡し、夕食宴会の時間を知らせバスが旅館へ到着して、参加者が降りた後バスの中を見回り、旅館へ入ったのです。
まだ、夕食宴会まで時間があったので、ガイドさんと運転手さんの部屋へ行き、明日の旅程の確認をして自分の部屋へ引き返したのです。
もちろん、運転手さんガイドさん僕はそれぞれ一人部屋で、唯一僕がゆっくりできるところはここしかなかったのですが、急にガイドさんが部屋に来て、今日は久しぶりだから宴会が終わった後、一緒に飲まないかと誘われ、断る理由もないし、前から何回も一緒になったことがあるガイドさんなので、「いいよ、今夜は盛り上がる?」と悪乗りして言ったのが間違いでした。
そして宴会になり、まず最初に僕が今日はお疲れ様でしたと明日の予定を良い、参加者の中から一人乾杯の音頭を取って頂く人非お願いし、宴会が始まりました。
とは言え、初めて会う人たちばかりなので、最初は打ち解けにくく白けた雰囲気に満ちていたのですが、まず最初に僕が口火を切る格好で、一曲カラオケもなく演歌を歌いだしたのです。
そしてそれぞれ参加者もお酒が入り打ち解けだし、いい雰囲気で宴会も盛り上がっていました。
その時も僕の憧れのおばさんも盛り上がっていて、時々浴衣の裾が乱れているのをしっかりと目に焼き付けていました。
そしてお開きになり、僕もお酒が入っていたのですっかりガイドさんとの約束を忘れ、そのおばさん達が旅館のスナックで飲もうと誘ってきたのです。
もちろん願ってもないことでしたので、「では、素早く部屋のシャワーを浴びてきますので、スナックで待っててください」と言い残すや否や、ダッシュで部屋に戻りシャワーを浴び、スナックへ行きました。
もうそこは泊り客で一杯で、どこにおばさんたちがいるのか分からず、うろうろしていると、突然僕の浴衣が引っ張られ、座席に倒れこんだのです。
するとそこにはそのおばさん達4人組とガイドさんが座っているテーブルだったのです。
そして僕が倒れこんだ場所は、憧れのおばさんとガイドさんの真ん中でした。