ロリータの責めの言葉
2018/05/07
ささやかな それでも楽しかったクリスマスマスパーティーも終わり彩香は自分の部屋のベッドの中にいた。
枕もとに吊るした赤いソックスにチラッと視線を走らせ、今夜体験するであろう事に思いを馳せ体が熱くなるのを感じていた。
12月24日 イヴの夜 彩香の家では二人きりのパーティーが行われた。
彩香 11歳 小学6年生 この家の一人娘 闊達で些細な事でも微笑を浮かべる少女 漆黒のロングヘアー 涼やかな瞳 大人になりかけの何処か固くそれでも女性を匂わせるボディーライン 全てが今の両親の溺愛を受けるに相応しい美少女だった。
今の両親 そう 彩香の両親 父親は彩香の本当の父親ではなかった。
-----5年前、母親は本当の父と離婚した。
幼かった彩香には理由も告げられず突然 本当の父親は彩香の側からいなくなった。
そしてキャリアウーマンの母親との二人だけの暮らし 収入は十分だった。
母親の愛情も………しかし今年の春 母親は彩香に新しい父親を紹介した。
母親よりも7歳も若い29歳の父親 彩香にとっては父親であると同時に兄の様に思える男。
新しい父親は年頃の連れ子である彩香に ことのほか気を使った。
そうした努力によって はじめギクシャクした親娘関係も夏を迎える頃には最初からそうであったかの様な ごく自然な関係になっていた。
彩香が その新しい父親の異様な視線と行動に 初めて気付いたのはその頃だった。
第二次性徴が彩香の体を 目に見える形で変化させ始めた頃…その頃から父親の視線はそれまでと違うものになっていった。
食事中の彩香の口元をじっと見つめ彩香の出た直後のトイレに駆け込み 脱衣場で不自然に彩香と鉢合わせた。
ランドセル姿の彩香を執拗にビデオに納め 運動会の為に高額なビデオカメラを購入した。
父親の愛情 そう言うには度が過ぎていた。
それがはっきり判ったのは秋のある夜だった。
深夜 両親の寝室から洩れ聞こえる淫靡な嬌声に トイレの為に前を通っていた彩香が立ち止まった。
その声がなんであるか…11歳の彩香にも即座に想像できた。
男女の行為セックス…驚きはなかった。
両親はいわば新婚であるから…母親もまだまだ30代半ば…父親は20代 当然の事と小学生の彩香にも判っていた。
ただ僅かに開いたドアの向こうに見た光景 それは11歳の彩香の想像を超えていた。
密かに覗き見た光景 それは彩香の夢想した男女の交わりではなかった。
父親は仰向けになり母親はその上に跨っていた。
騎乗位……彩香でさえそれは知っていた。
しかし母親の身に着けたもの それが彩香を驚愕させた。
母親は着衣のまま父親を組み伏せていた。
年齢の通り主導権は母親にあるらしかった。
その母親は……そんな服は彩香の前では一度も身に着けた事はない……フリルのたくさん付いた、どちらかといえば彩香が着た方が似合うそんな洋服……髪は二つ縛りにされ母親の腰の揺れと一緒に妖艶に揺れていた。
そして…最も驚いたのは母親の背中に…彩香の見慣れたもの…真っ赤なランドセルがあった事だった。
36歳の母親が 何故そんな格好をして父親をセックスで責めているのか?彩香には理解できなかった。
しかし その時聞こえた二人の会話 それが後々 彩香にもその理由を理解する助けになった。
「どう 健太? こういうのがいいの? うんと年下の女の子にいじめられるのが好きなんだ?」
「ああ 美由紀ちゃん もっと…もっと 僕を犯して…年上の僕をいじめて 犯して!」後日 友人の話や雑誌、インターネット等で男女のそういう愛し方もあると言う事を彩香は知った。
『コスプレ』
『SM』
『擬似少女愛好者』…そういった知識を持ってその男、新しい父親、健太…を見る彩香の視線も変化していった。
少女の代替物としての母親……当然だがそれ以上に少女らしさを持つ本物の少女、彩香……健太の彩香を見る視線が、父親のそれとは違う事に疑う余地はなかった。
しかし 不思議な事にその事実を知った彩香は然程の嫌悪感を抱かなかった。
健太が本当の父親でなかった事、健太の顔かたちが彩香の理想の男性と合致していた事、そして………この時点で彩香が既に少女でなかった事 それらの事実が彩香が健太を許容する理由だった。
(パパ……ママなんかより…彩香のほうが………好き、パパ……)彩香の健太を見る視線と意識も娘のそれではなくなっていた。
二人きりのクリスマスイヴ 彩香と健太 母親の美由紀は2日前から海外へ出張で留守だった。
新しい父親 健太と迎えた初めてのイヴ… 彩香 娘と迎えた初めてのイヴ 二人にとって美由紀のいない夜は 再婚以来はじめての事だった。
お互いがお互いの本当の感情…欲望を隠したままパーティーは始まった。
健太は良い父親を演じ、彩香は理想の娘を演じた。
見せ掛けの父娘の会話 見せ掛けの笑い声男女の欲望を隠したパーティー それでも十分楽しかったのはクリスマス特有の高揚感だったかもしれない。
健太は自制していた。
妻である美由紀で充足させてきた『少女愛好』趣味…しかし2日前から本物の少女 彩香と二人きりの現状 自制しなければ手に入れた幸せな家庭は崩壊するだろう。
それに健太は唯の『少女愛好者』ではなかった。
少女に弄ばれたい、少女にいじめられて犯されたい…二重、三重の捻れた欲望の持ち主だった。
その欲望は決して現実の世界では叶えられない欲望だと健太は理解していた。
少女を犯すことは出来ても少女に犯される事がいかに非現実的か……その思いが健太をして 彩香に手を触れさせないストッパーの役割を果たしていた。
せいぜい 夢の中で彩香に犯される事が健太に出来る精一杯の事だった。
彩香は待っていた。
父親…しかし本当のではない、『少女愛好者』、『M男』………おそらく健太は自分に犯されたいのだろう、妻を擬似少女としていじめられて喜ぶ男…その男、健太がこの母親のいないチャンスに 自分に何らかのモーションをかけてくる事を…そして それを受け入れる準備は、精神的にも肉体的にも彩香には出来ていた。
後は何時、健太に誘われるかだけだった。
健太の容姿は彩香の理想の男性像そのものだったから…いや容姿だけでなく…結局 彩香が眠るために自分の部屋に引き上げるまで 健太は彩香に何のモーションも起こさなかった。
彩香はそれが不満で不思議でもあった。
しかし今夜はイヴの夜である。
以前より練った作戦を実行するのにピッタリの夜だった。
彩香は知っていた。
今夜、父親の健太が再び彩香の部屋に来る事を…去年までの母親の代わりに、聖なる使いとして、子供の望みを叶える人として、プレゼントを抱えて、サンタクロースとして、健太が彩香の枕元に立つのは周知の事実だった。
その時 彩香の本当の望みを健太は知るだろう。
赤いソックスに入れられたメッセージカードを読んで…。
彩香がベッドに入って小一時間後 健太はやって来た。
そぉーと物音を立てないように彩香の部屋に忍び込んだ健太は薄闇の中で彩香の枕元に立った。
吊るされた赤い可愛らしいソックスを見て、健太は幸せな気持ちになった。
ここで寝ている美少女…彩香は実のではないが、間違いなく自分の娘である。
早まって淫らな欲望を満たす為の行動を起こさなくて良かったと…そうしたらこの幸せは一瞬にして失われたであろう。
彩香の寝顔を見つめそう思った。
彩香の望みのプレゼント 大きな熊のぬいぐるみを枕元に置き、その為不要になったソックスを手にしてみた。
中に何か入っているのが手触りで判った。
取り出してみるとメッセージカードだった。
健太は一人微笑んだ。
おそらくサンタへのメッセージ…年齢から言ってもサンタが誰であるかわかった上でのメッセージ…つまり自分と妻にあてたお礼の言葉が書かれたカード。
娘がいる生活の幸福感がじわじわと健太を包み込んだいった。
カードを開く健太。
『パパ ありがとう お礼に健太の望み 彩香が叶えてあげる』カードにはそう書いてあった。
健太は瞬間 見間違えたのかと思った。
彩香が自分の事を『健太』などと呼んだ事はない。
それがここには書かれてあった。
そして『望み』を叶えるとも…意味が理解できなかった。
ふとカードから目を離し 寝ている彩香に視線を走らせた。
「…………!?」彩香は…目を開いていた。
しっかりとした視線で健太を見つめていた。
意味深な微笑を浮かべて…。
「読んでくれた?パパ… ううん、健太」
「あ、彩香…これは? それにパパを…健太だなんて…どうしたんだ?」
「書いてあるでしょ?健太の望み 彩香が叶えてあげるって フッ……」
「……?何をだ?パパの望み? 何を言ってるんだ 彩香?」理解不能な言葉を発する彩香に健太はパニックに陥っていた。
いやそれよりも今の彩香が本当にさっきまでの彩香なのかさえ健太にはわからなくなり始めていた。
それほど今の彩香が放つ雰囲気は 11歳の小学生の娘のものではなかった。
妖艶で淫靡で…全てを見透かした大人の女性の持つ雰囲気、それをこの11歳の彩香は放っていた。
「フフッ 無理してパパしなくてもいいのよ 彩香 知ってるから…健太の望み、趣味? ママで我慢してるけど…」
「……?知ってるって………まさか?」
「そう、知ってるの 健太がうーんっと年下の…そう、ロリータに犯されたい変態だって 彩香、見たの…健太とママのセックスを」
「うっ!……」
「だから、ね…今夜は彩香が 健太のその願い叶えてあげるよ 彩香が健太の事、いじめて犯してあげる 嬉しいでしょ?」そう言った彩香は健太の手首をそっと掴んでいた。
そして体を起こし健太をベッドに誘い込もうとしていた。
娘の…義理といえ…娘のそうした豹変に健太は思考停止に陥っていた。
夫婦の交わりを娘に見られた。
それも変態的な自分の性癖も含めた行為を…11歳の娘に。
驚いたのはその行為を小学生の彩香が正しく理解していた事だっ…