彼女の部屋で見つけた生暖かいコンドーム
2018/04/07
大学生のころ、俺がバイトしてる職場に新人の女の子が入ってきた。
名前は『M』。
目がクリッとしていて可愛らしい子だ。
この頃、バイトの新人さんを指導するのはいつも俺だったので、色々と話すことができた。
同じ大学で、年齢も同じ。
俺は地元の大学だったので、自宅からの通学だったが、彼女は隣県の子で大学の近くのアパートで一人暮らしだった。
明るい性格で、サークルの男友達も多いらしい。
そんな彼女のおかげか、職場の雰囲気が一気に明るくなった。
Mを口説こうとする客も出てきた。
俺も付きっきりで教えていくうちに、どんどんとMに惹かれていった。
しかし、Mには彼氏がいた。
ヘタレな俺は待つことしかできなかった。
半年程経った頃、Mが彼氏と別れたという噂が立った。
俺がMに真偽を尋ねると、3ヶ月前に既に別れていて隠していたとのことだった。
俺の告白にMは直ぐにOKをくれた。
「教えてもらっている時から、E(俺)さんのことは気になってました」と言ってくれたのが嬉しかった。
そんな二人の交際は順調だった。
職場には内緒にしていたが、大体の人は気付いているようだった。
Mはセックスに関しては淡泊な方だったが、相性は良かったと思う。
クリでも中でもイッたことのなかったMが、俺とのセックスで初めてイッた時に「E、大好きだよ。愛してる」と目に涙をためて抱きついてきた。
この日のことは今でも鮮明に覚えている。
(中でイケるようになるまでに半年近くかかりました。ただ、フェラは汚いからといって絶対にしてくれませんでした・・・)
俺はMをますます好きになり、愛おしいと思うようになった。
俺はテクニシャンではありません。
Mが二人目の彼女でしたし。
Mをイカすことができたのは、親友Aのお姉さんのおかげだと思ってます。
「愛撫するときは、相手の顔を見ながらやりなさい。相手のことを思いやり、お互い協力し合ってセックスする事が大事。そうすれば、テクニックなんて自然と身についていく。そういうセックスをしてれば、愛のないセックスでは虚しさが残るだけ」
A姉のセックス観は自分の経験に依るものだと思うのですが、俺はその影響を受けてます。
付き合ってから9ヶ月程経ったある日のこと。
Mが休みの日だった。
バイトの後輩のB(鈍感野郎です)が、休憩時間に話し掛けてきた。
「オレ、一週間前、Mちゃんと二人っきりで食事して・・・そのあと告白したんですけど、『好きな人がいるから今は駄目!』って速攻で振られちゃいましたよ~」
「ふーん」
・・・ちょっと混乱していた。
(二人で食事?彼氏じゃなくて好きな人?今は?)
「Mちゃんの好きな人って誰なんでしょうねぇ?Eさん知ってます?」
「・・・実はな・・・内緒にしていたけど、Mと俺は今付き合っている」
その後は仕事も上の空で、バイトを早めに切り上げて急いでMのアパートに向かった。
チャイムを押すが、いっこうに出てくる気配がない。
鍵も掛かっている。
(居ないのかな?)
玄関ドアに付いている郵便受けの所から部屋の中は見られなかった。
が、ガサガサと音が聞こえてくる・・・。
(ん?)
男の声が聞こえた!
「おーい、Mー、いるんだろー?」
ドアをガンガン叩いていたら、チェーンロックを掛けたままMが顔をのぞかせた。
髪の毛は乱れていて、頬が赤く染まっていた。
「今、掃除してるからちょっと待ってて」
そう言ってドアを閉めた。
下手な嘘だと思った。
外で待たされている間、Bの件は既に頭に無く、不安で胸がドキドキしていた。
5分ぐらいしてようやくドアが開いて中に入ることが出来た。
中に入ると、いやらしい匂いが微かにした。
俺は無言でゴミ箱をひっくり返した。
すると、無造作にティッシュに包まれたピンク色の物体が目に入ってきた。
口を縛ってある使用済みコンドーム・・・。
俺はそれを手にとって掌に乗せた。
ゴム越しに伝わる、まだ生暖かい精液の感触に吐きそうになり・・・。
「なにやってんだよ!!お前は!!!」
そう叫びながらMにゴムを力一杯投げつけた。
普段滅多なことでは怒らない俺が初めてキレた。
そんな俺にMは怯えて泣き出してしまった。
俺もいつの間にか涙を流していた。
Mの涙を見て、俺の方が先に落ち着いて、Mが泣き止むのを待った。
「ごめんなさい・・・」
Mは言い訳をするかと思ったが、この一言だけだった。
「別れよう」
怒鳴りたい気持ちを抑えて、普段通りの口調で俺から別れを切り出すと、Mは土下座をして謝りだした。
ビックリした。
いつも俺は尻に敷かれていたし、Mはわがままな方だったから、Mの土下座なんて考えられなかった。
本当に驚きだった。
内容は、「別れたくない」だの、「なんでもしますから許してください」だの、「もう二度と浮気しません」といったよくある言葉。
俺はもう別れる気だったから、イライラして聞いていたのだが・・・。
「私はEのお嫁さんになりたいんです」
この時だけ顔を上げ、涙を流しがらウルウルした瞳で見られて、もう・・・俺は負けました・・・orz。
「ホントの事を全部喋ったら今回は許す。嘘があったら別れる」と言ってしまいました。
相手はサークルの男友達だった。
飲み会の打ち合わせだったらしい。
打ち合わせが終わると、お互いの彼氏彼女の話になってエッチな方向に話を持っていかれて、うまく丸め込まれたらしく、『イケるようになって、他の男でもイケるのか確かめたかった』というのが浮気をした理由だった。
俺は恐る恐る聞いた。
「イケたの?」
「イケなかった。激しく動かすだけで最後の方は痛かった」
ちょっとホッとした。
男がベランダから飛び降りて(二階です)逃げたのは予想通りだった。
というか隠れる場所なんてユニットバスしかないし、そんな所に隠れても出てきたらすぐわかる。
結局はベランダからしか逃げる所がなかった。
男の家に電話を掛けさせた・・・が、まだ帰ってなかったので、二人でシャワーを浴びることにした。
さすがにエッチする気は起きなかった。
俺の手でMの体を綺麗にしたかった。
Mの体を洗いながら、これから俺がしたいことをMに話した。
Mは了承した。
再び男の家に電話を掛けさせると今度は出た。
彼女から受話器を奪い取り・・・。
「Mの彼氏のEというものですけれど、なぜ電話したか分かりますよね?」
「・・・すみませんでした」
「Mの話と食い違いがあったら、あんたの彼女に浮気を報告します」
そう脅して、浮気の経緯をこの男にも話させた。
結局の所、矛盾するところはなかったのだが、複雑な心境だった。
「騙されたMも悪かったし、今回は無かったことにします。それから、Mはサークルを辞めますから、他の皆さんにそう伝えて下さい。あと、今後Mに近づく様なことがあれば、何をするか分かりませんので」
俺はそう言って受話器を置いた。
その後、俺の知らない男友達の電話番号が書かれている物全てを処分することにした。
一人一人俺が確認を取りながら該当ページを破らせ、ベランダで燃やさせた。
Mは罰を受けるのは仕方が無いと思っていたのだろう、表情を変えずに淡々と作業を進めていた。
一方、俺のほうは、心の狭い情けない自分に気付いて泣きそうだった。
「二度目は無いからな!」と強がるのに精一杯だった。
数週間後、Bの件について聞いてみた。
「B君って無害な人でしょ?食事奢ってくれるっていうから御馳走になっちゃった。私達が付き合ってるの知らない人もいたんだぁと思ってちょっとふざけてみました~」
・・・あほくさ。
Mは既に元の明るさと無邪気さを取り戻していた。
この日、やっと彼女を抱くことができた。
お互いが以前と変わっていた。
人前でベタベタするのが苦手だった彼女が、自分の方から積極的に腕を組んできたり、「今日は帰らないで」と甘えたりするようになっていた。
俺の気持ちを繋ぎ止めておきたかったのだと思う。
Mのわがままも復活してきたが、トゲトゲしさが和らいでいるように感じた。
それに、俺に尽くしてくれているんだなぁと感じる事が多くなった。
俺は、元通り振り回されるようになったが、また浮気されるかも?という不安感から束縛するようになっていた。
付き合ってから1年と数ヶ月が経った。
Mは大学の方が忙しくなり、既にバイトは辞めていた。
俺も大学の方は忙しかったが、事情があってバイトは続けていた。
都合の良い日が合わずに、2ヶ月近く会ってなかったから、電話で話をしてもMはイライラしていることが多く、俺は「ごめん」と謝るか、「Mとの結婚を夢みて頑張っているから我慢してくれ」
(本心でした)と言ってなだめるぐらいしかできなかった。
余裕がなかった。
そんなある日の夕暮れ時、Mが大学の裏門から出ていくのが見えた。
駐輪場にいた俺には気が付かなかったようだ。
Mのアパートは全く正反対の方向。
どこに行くのか興味が出てきて、こっそり後をつけようとしたら、向かいの学生専用マンションに入り、3階の一番奥の部屋に入っていくのが見えた。
確認してみると男の部屋(名前はC)だった!
胸が苦しかった。
実はこの日、会えなかったお詫びとしてMにプレゼント(イヤリング)を渡すつもりだった。
メッセージも箱の中に入れていた。
使えるお金が限られていたので高い物は買えなかったが、自分なりに頑張った方だと思う。
そ…