裏幼なじみシリーズ「利緒と慶太」
2018/09/06
「はい、休憩でーす。次は1時間後でお願いしますーす」
「おつかれさまー」
二人ともいつものS学生の顔に戻った。
このあたりの切り替えの速さはさすがプロだ。
利緒と慶太はS学6年生。
二人ともいわゆるジュニアアイドルというやつだ。
この日は朝からイメージビデオの撮影を行っていた。
「幼なじみシリーズ」
最近過激化の一途をたどる
ローティーンアイドルたちのイメージビデオの中でも
このシリーズの人気は突出していた。
「男女カップルモノ」という新しいジャンルで
同学年の男子と女子をいっしょに撮影するというのが
このシリーズの最大のウリだった。
ふたりが無邪気に遊んでいるシーンを
撮影しているだけなのだが、カメラワークは
ふたりの股間を舐めるように捕らえており、
成年男性によって「そういう目的」に
使われる作品だというのは明らかだった。
ロリコン層とショタコン層を同時に狙っただけではない。
子供同士の絡みに興奮する大人は決して少なくないのだ。
子供同士の絡みのことを業界用語で
「インピオ」というらしい。
インピオは奥が深い。
ロリコン層は女子を見て、興奮する。
ショタコン層は男子を見て、興奮する。
しかしインピオの魅力はそれだけではない。
男の子に感情移入して、自分がまるで
その男の子になりきったつもりで楽しむのもありだし、
「自分のS学生時代にこんな想い出があったら」と
記憶を改変しながら楽しむのもありだ。
利緒と慶太が出演している
このシリーズは既に8作品を越えていた。
二人はその筋ではちょっとした有名コンビだった。
「でもさ一本のアイスをふたりで食べるのってかなりエッチっぽかったねェ?」
「うん。いえてる」
一本のアイスをふたりで舐めあうシーンの撮影の
アイデアを出したのは利緒の方からだった。
よりカゲキになればその分売れる。
利緒も慶太も自分たちが出演している
作品が、どのような人たちがターゲットで
それを見て何をする為のモノなのか、
理解していた。
二人の衣装は様々だった。
動きやすい部屋着。
幼いプリントTシャツ。
半ズボン&膝小僧に絆創膏。
ジュニアブランドの子供服
清楚で純白の白のワンピースに麦わら帽子。
胸元が怪しく開いたゆるゆるタンクトップ。
股間の凸凹の形状が丸わかりになるスパッツ。
芋臭いジャージ。
そしてブルマと短パン。
各種ニーズに合わせて色々用意されていた。
しかしその手のビデオ作品だけあって
やはり水着での撮影が多かった。
水着を着て、プールや海辺、室内で
屈伸運動やら、柔軟運動やらをするだけなのだが
そのシーンでコマ送りにしたり
ストップモーションをかけたりするユーザーが
一番多いというのがアンケートの結果だ。
撮る方もそうだが、観る方もまた
舐めまわすように観ているのだった。
ときにはカラフルな水着を着て。
ときにはスクール水着を着て。
ときには際どいビキニを着て。
様々なコスチュームを着ての撮影は
その着替えや準備にも時間がかかる。
撮影は丸一日かかるし、何度も顔を合わせるうちに
利緒と慶太が仲良くなっていくのは
必然のことだった。
ただ、二人はちょっと仲良くなりすぎていた。
「ゲイノウカイって本当タイヘン。でも売れていくには仕方ないよね」
「僕はいやじゃなかったけど?」
「私も。慶太だからね」
「僕だって!」
「ありがと。でもさすがに今日の慶太・・・」
二人はソファに隣り合い見詰め合っていた。
この年頃の男女にしてはいささか距離が近すぎる。
二人だけの控え室。
次の撮影まではまだ時間がある。
だからってこの距離は近すぎだろう。
吐息がかかりそうなほどに顔を寄せ合った二人。
肌をよせ、頬を赤らめ怪しい表情をした少女は
隣に座る男子の股間に手を伸ばした。
二人ともまだ水着姿のまま。
しかも「サポーターをつけないで」という
プロデューサーの指示に従っているため
下地は入っていない。
薄い布地のみの頼りない股間周り。
それ故にダイレクトにその感触が手に伝わる。
思春期ペニスの形状、温もり、湿度。
少年のそこから発せられるそれらすべてが
少女の手の平に伝わってくる。
それもモノスゴク情熱的に、だ。
じゅん。
その瞬間少女の股間から
何かが降りてくるのを感じた。
少女の水着の中もすでにヌルヌルだった。
「おちんちん、おっきすぎ」
「仕方ないだろ、体くっつけあってたらおさまりっこないよ・・・」
「つらい?」
「ウン・・・」
「セイシ出す?」
「ウン・・・出したい・・・」
「いいよ。時間あるから、舐めてあげる」
次の収録まではまだ1時間ある。
二人はこうした休憩時間に
カラダを重ねる関係になっていた。
時間がないときは、手で。
最近では口を使うことも覚えた。
外に出すとニオイで
撮影スタッフにばれてしまうから
射精するときはいつも利緒が飲む。
これが最近二人の間に出来たルールだった。
しかしそうは言ってもなかなか上手く
いかないのが思春期カップルのあるあるで、
勢いあまって予定だにしない場所で
精を漏らしてしまうことも少なくなかった。
次は気をつけよう気をつけようと思っても
またサルのようにカラダを重ねて
すぐに辺りを汚してしまうのだった。
二人はセックスをしたこともあった。
利緒はまだ初潮を迎えていなかったから、
中に出しても妊娠することはないのだけれども、
実際にそれをしたことは一度もなかった。
さすがに中で出すことには、
子作りの行為であることは学校で習ったし
二人の間に抵抗があったというのが正直なところだ。
「その前に喉渇いたらジュース」
「オッケー!俺にも頂戴」
「慶太はオレンジ?」
「おう!」
手慣れたようすで
利緒は控え室の冷蔵庫をあけて
オレンジジュースをコップに注いた。
しかしコップはひとつ。
「あれ?コップ一個しかなかった?」棚にあったはずだけど」
「えへへー♪」
コップに入ったオレンジジュースを
口に含んだ利緒はゆらりとソファに近づく。
あどけなさが残る顔には妖艶な笑みを浮かべていた。
そのまま利緒は慶太の膝の上にチョコンとまたがった。
二人は言葉を交わすこともなく目を閉じると、
そのまま慣れた様子で唇を重ねていく。
しかしそれはS学生同士のキスにありがちな
初々しいものではなかった。まるでオトナのカップルが
するような、思い切りハードなディープキスだった。
ティーン雑誌で性の知識を頭の中パンパンに
詰め込んでいるイマドキのS学生にとって
こんなことは朝飯前なのだ。
口移しでオレンジジュースが慶太の体内に入っていく。
(ごくごくごくごく)
唾液まじりの果汁を飲み干す少年。
少女のぷるんっとした唇の脇から
オレンジジュースがこぼれる。
水着姿の二人の体を橙色が汚していく。
そんなことも気にせず二人は
唾液の交換へとステップを更に進めた。
舌と舌をからめる。
撮影の合間に食べたナポリタンの味がする。
歯茎の裏側の敏感な辺りを互いに舌でつついた。
互いのそこは感度がグンと高まっている。
ネットリとまるで別の生き物になったかのように
絡み合い、唾液の交換を行う。
利緒も慶太もキスが大好きだった。
(ちゅぱちゅぱ ぺろぺろちゅぱ)
そこは静かな控え室。
二人の舌が絡まる音だけが響く。
目はすでにトロン。恍惚の表情で
うっとりと二人だけの時間を楽しんでいた。
糸を引きながら、二人の距離が離れる。
それでもその距離、5cm。
吐息がかかるほどに顔が近い。
ジュニア用リップで潤った利緒の唇がゆれる。
薄くて綺麗な薄紅色のかわいい
小さな唇。
利緒は美人だった。
瞳はパッチリと二重で黒目がちでどこか
猫科の動物を髣髴とさせるような
怪しくも危なげな魅力で溢れていた。
髪型は肩までのセミロング。
雪のような白肌に、
髪は美しいほどの烏の濡れ羽色。
運動も勉強もできる。しかもクラスでは
学級委員を務める真面目な女の子だった。
何事に関しても知識欲が強い利緒だったが
それは性に関するそれに対しても同様だった。
卒業していったクラブの先輩から聞いた
性の知識をはやく試したくてたまらない利緒は
エッチに対しても積極的だった。
「セックスをしよう」と最初に誘ったのも
利緒の方からだった。
モノスゴク可愛いのにモノスゴクエッチ。
それが利緒だった。
一方、慶太の方はというと確かに
ジュニアアイドルとして売り出しているだけあって
マアマア整った顔の持ち主ではあったが
利緒のレベルと比べるとかなり差があった。
あえてランク付けするなら中の上といった感じか。
「どこでもいそうだけどちょっとカッコいい」といった
レベルのルックスだった。運動も勉強もそこそこだ。
しかし彼は人を思いやる気持ちが小さい頃から人一番強く、
相手が何を求めているか、どうして欲しいかを
瞬時に察して先回りして行動できる、
このくらいの年齢の男児にしては珍しいスキルの
持ち主だった。気配りもできるし優しい。
意外とこういう男子は少ない。
だからこそ利緒はそんな慶太を好きになったのだ。
でもこれは利緒も同じで。
相手の気持ちを察して、行動することができる。
そういう女の子だった。
それはもちろんエッチのときも一緒だ。
見つめあいながら利緒は口を開く。
「慶太ァ、すっごく固い」
「無理だろこんなの、我慢できない」
「アイスのシーンから、私ヌルヌルだったよ」
「スタッフにバレてないかな」
「バレてるでしょ絶対」
「編集でカットしてるのかな」
「そーゆーの部分だけ編集で繋ぎ合わせてたりして」
「ヤバイヤバイ」