ファッションショーから始まった恋愛

2022/03/25

高校のとき、俺は放送部だった。
放送部というのは、コンクールを別にすれば、毎日の仕事はほとんど連絡放送と、学校行事が中心だ。
体育祭とか、学校祭以外に、うちの学校はちょっと珍しいと思うが、服飾デザインのコースがあり、その発表会があった。
服飾デザインコース「T組」は、今は男子生徒もいるようだが、当時は女子生徒だけ。
校舎も別で、ちょっと「女の園」という感じで、おしゃれな女の子が集まっており、俺たちもてない普通科生徒には憧れの対象だった。
部長をしていた俺が部員への連絡でT組に行ったりすると、きれいなおねいさんに一斉に注目され、どきどきしたものだった。

T組の発表会「ファッションショー」は、生徒がデザイン/縫製やショーの運営、モデルまで全部やる、結構本格的な行事で、放送部が音響、演劇部が照明を担当し、半年も前から打ち合わせが始まっていたが、スタッフも全員女子部員で、俺たちには関係ない行事だった。
ところがこの年は例外的に女子部員が少なく、3年の先輩の推薦入試が重なったりして、俺が顧問と調整室の番をする事になった。
もちろん、舞台袖は女子部員の仕事。
チーフは副部長のよっこが担当する事になった。
よっこは同じ中学の出身で、気心のしれた奴だったので、普段はアナウンス担当だったが、ステージ音響のノウハウをしっかりと事前に叩き込んでおいた(つもりだった)。
リハ前に、俺と顧問は2階の調整室に籠った。
顧問は、「おい潤、トイレには行っとけ。これからリハ終わるまで、調整室を出られないからな。」と言った。
調整室から階段を下りると、すぐ舞台下手の袖に出るが、楽屋などという立派なものは体育館にはないので、モデルはここで着替える訳である。

調整室の仕事は、音量の調節だけで、実際のMCや音出しは、舞台でやる。
カセットデッキと簡易ミキサーを接続して、BGMはそこで変えて行くので、調整室は暇だった。
リハが始まると、顧問の様子がおかしかった。
なんかそわそわして下手から舞台を見下ろす窓に張り付いている。
何気なく見下ろすと、袖で着替えているT組のモデルたちが見えているのである。
秒刻みで衣装を換えていく彼女たちに、調整室を見上げる余裕はなく、どんどん下着になって行く。
「このスケベ教師。」と思ったが、自制心とプロ意識で、俺はミキサー前に座って、「先生、このつまみは何の働きをするんですか?」などと、わざとらしく呼んでやった。

突然音楽が途切れ、インターフォンがなった。
よっこからだ。
「潤、大変。音が出ない。どうしよう。ああ、もう判らない。とにかく降りて来てよ。お願い。」
「え、それはまずいだろ・・・。」ところが、顧問が、「どうした、先生見て来ようか。」と立ち上がったので、「いやいいです。俺行きます。」と予備のデッキと工具箱をつかんで階段を降りた。
奴にこれ以上いい思いはさせない
原因はすぐわかった。
カセットデッキがテープを巻き込んでいた。
T組が練習で使い慣れたラジカセを使いたいと言ったので、それを使ったのが裏目にでたのだ。
予備のデッキをつなぎ、練習用のテープを再生して、音が出る事を確認してほっとした途端、ついさっきの光景がフラッシュバックして心臓がどきどき、汗が出て来た。
音声端子のある上手袖まで、約20mの道のりは、まさに極楽。
下着姿、パンイチブライチの美少女(モデルはT組各学年からとびきりが約30人選ばれる)があちこちに、と言えば聞こえがいいが、上下の袖は大混雑で着替中のモデルの間を、「すみません、すみません」とかきわけかきわけ。
しかもちょうど夏服の部だったらしく、上はブラもなしが5人ぐらいいた。
美貌とスタイルで選び抜いたモデルの子のおっぱいが10個・・・。
極楽だ。
と毎日思い返して・・たのは後日の事、そのときは、プロ意識の塊で夢中だった。

泣きながらお礼をいうT組のスタッフを後にして、俺はいい気持ちで走って調整室に戻った。
下手の袖を抜け、階段に登ろうとした矢先、横から誰かが思い切りぶつかった。
俺はかろうじて転ばなかったが、その子は尻餅をついた。
「痛ぁ、あ、ごめんなさい。」その子は立ち上がろうとしたが、大きな衣装をいくつか持っているらしく、立ち上がれなかった。
「いや、俺がぼっとしてたからで・・・」とばそぼそ答え、とりあえず衣装を持ってあげようと、手を伸ばした。
無意識に彼女も衣装を渡した。
ようやく立ち上がったその子を見て、俺は一瞬固まった。

上に何も着てなかった・・・。
衣装を渡すまで、10秒位だったろうか。
俺は真っ正面からただ彼女の胸だけをじっと見つめてしまった。
ちょうどいい大きさというのは卑怯な表現だが、それしか言い様がない。
すこし外向きで、真っ白。
美術室の大理石のレプリカ裸像のような美しい胸。
彼女はみるみる真っ赤になって、「あ、急ぐので。」とかつぶやいて、衣装をひったくる様にして、走り去って行った。
それから、ファッションショーは無事に終わった。

その後も移動でT組の子達とは、すれ違った。
スタッフの子たちは、「潤君元気ぃ?」とか声掛けてくれる様になったが、彼女は真っ赤にうつむいて通り過ぎていった。
でも口元は微笑えんで居た様に、思う。
よっこに相談した。
奴とは本当に仲良しで、よく見ると結構いい女なんだが、一年の時、軽く告ろうと思っていた矢先、反対によっこからサッカー部の奴に告られ、どうしようかと思っていると相談されたと言うことがあった。
それから彼の事聞かされたり、こっちのもてないとこ心配されたりしていた。
なにしろ挨拶が、「おはよう、彼氏が好きでも、簡単にパンツ脱いじゃ駄目ダゾ。」
「わかった。じゃ脱がずに横から(こらこら)」という間柄だったので、彼女との出会いがおっぱいからだったことも含めて、相談出来たのだった。

「ふーん。でも嫌いだったら、胸見やがった奴は絶対許せんし、廊下であっても、無視するか、逃げるよ。そりゃゾッコンだね。」と無責任にけしかけられたが、「でも、これで俺からアクションすれば、ストーカーだよ。」と言うと、よっこはニヤニヤしていた。
でも何か仕掛けたらしい。

ある日下駄箱に手紙があり、俺は放課後、近くの公園で彼女と会った。
俺は、失礼にもじろじろ見た事を詫び、でもあれから君の事が忘られないと正直に言った。
彼女は、外見だけでもそれだけ好きになってくれて嬉しい。
普通とは逆だけど、これから中身も好きになってくれたら嬉しい。
と言う様な事を、大分時間をかけて話してくれた。
彼女はマイカというちょっと珍しい名前で、父親が鉱物採集が趣味なので、雲母の英名から取ったそうだ。
名前の通りキラキラした子で、遊びに行って一緒にあるくと、「うっそー。」
「なんで?」という声が聞こえる程だが(俺はみじめ)よっこと違って、あまりおしゃべりではなかった。

何ヶ月かしてキスする仲になってから、ふと「あの時ぶつかったのは、まさかわざとじゃないよね?」と聞いたら、いつもの様に東洋的な微笑を浮かべて、「私、よっことは、小学校の時から友達だから。」とつぶやいた。
えっ!?俺様は、はめられましたか?ちょっと女が恐ろしく感じた(俺=孫悟空、女=お釈迦様?)が、ま、はめられたとしてもいいやと思った。
そんなことより、文字通り裸でぶつかって来たマイカの情熱が、いとおしくてたまらなかった。
(とりあえず終了)
マイカは、街中が嫌いな子だった。
つきあってた間、繁華街に行った覚えはほとんどない。
2度程、映画を見に行っただけで、買い物につきあわされたり、「あそこの何とかが食べたい。」なんていう事も無縁だった。
T組には珍しく、普段着も派手ではなく、なんかふわふわしたものを着ていた印象が強い。
制服はもとより、デートの間もスカート姿しか見た事がない。
俺は178cmあるのだが、彼女は自称155cmで、俺と歩くと肩位までしかなかった。
「今度、ここ行こうよ。」と、彼女は近郊のハイキングコースとか、景色のいい観光地に行きたがった。
まあひと気の少ないとこでデートが多かったから、キスのチャンスは意外と早く来たわけだ。

2回目のデートの時、彼女の妙な癖に気がついた。
やたらにガムをかむのだ。
くちゃくちゃ音をたててガムをかむのは嫌だが、彼女は「もぐもぐ」と言う感じで、リスかなんかの様で可愛かった。
でも、ガムをかむのは口寂しいからで、実は普段煙草を吸っているのではないかと、つい疑ってしまった。
当時たばこを吸うのは結構普通で、クラスでも1/3位の男子が親に隠れて吸っていたと思う。
女子も結構吸っていた。
このことについて、ゆっこに相談してみた。
「ばかだね潤は。女の子がガムかむって、どういう意味か、わかんないの?」
「なんだそれ。ガムに何の意味があるんだよ。」
なんだか判らんうちに、次のデートがやって来た。
電車を3回乗り換えて(最後のは「よくこんな電車が残ってたなあ」というような、古い車両だった)、山奥のダム湖にデートに行った。
湖には貸しボートがあって、マイカの作ってくれた弁当を食べてから、午後一杯、ボートに乗って遊んでいた。
ボートは揺れると足が開くので、ミニスカートのマイカの足の間が気になってしかたなかった。
縞か・・・。
「潤君もガムかむ?」
「うん、ありがと。」グリーンガムだった。
2人はさすがに話題も尽きてしまい、ただ黙ってガムをかんでいた。
突然マイカが言った。
「疲れたでしょ?こぐの変わってあげようか?」
いいよと断ったのだが、いいからと、彼女はボートの上で立ち上がり、前に替わろうとした。
俺も腰を浮かして移動しようとしたとたん、「きゃっ!」と短い悲鳴を上げて、彼女が俺の上に倒れ込んで来た。
女の子って、なんであんなに柔らかいんだろ。
俺はここしかチャンスはないと思い。
しっかりマイカを抱きしめた。
マイカは、なにか愛しい子犬でも抱く様に、俺の頭を抱きしめ、そして、始めてのキスをした。
唇と唇が触れ合う、幼いキスだった。
マイカがガムをかんだのは、いつキスされても良い様に準備していたのだと、そのとき気付いた。
マイカは俺の胸に頭を乗せたまま、しばらくじっとしていた。

帰りに駅に向かう山道には誰も他にいなかった。
「マイカ?」
「ん?」
「もいっかいキスして良い?」彼女は立ち止まって、つま先立ちになって、腕をおれの首に巻き付けた。
唇がふれあった後、俺は思い切って舌を差し込んでみた。
少し、抵抗があった唇は開き、俺の舌はマイカの歯にあたった。
しばらく俺の舌先はマイカの歯を行ったり来たりした。
これだけでこんなに気持ちがいいのか・・・。

「ああ、今日はここまでで充分幸せだ」と思ったとき、「んんん・・」とマイカが小さな声をあげ、歯がゆっくり開いた。
そしてマイカの舌が、俺の口に入って来た。
2匹の動物の様に、俺たちの舌はめまぐるしく場所を変え、巻き付き、俺たちは時間が経つのも忘れて、舌を絡め合った。
痺れる様な快感。
おれの下半身は完全に元気になっていた。
最近なら、この後「男の手が胸に伸び・・・」となるのだろうが、当時は案外「ABC」という段階を守っていたような気がする。
まして俺は、マイカの裸の胸を見てしまっていただけに、まるで既得権みたいに、彼女の体に触るのは嫌だった。
そしてこれは今も変わらないと思うが、まるで宝くじの様に、自分には不釣り合いな程可愛い彼女が出来ちゃった男は、随分に用心深くなるものなのだ。

じつはこの次のデートの時、俺はあの衝撃の告白を聞く事になるのだ。
「私、よっことは、小学校の時から友達だから。」彼女がつぶやいた日、おれは努めて普通に彼女と時を過ごし、ちゃんと熱いキスもして、彼女の家に送って行った。
でも頭の中は、なんかもやもやした「疑惑」の様なものが、渦を巻き、どうやって家に帰ったか、はっきり覚えていない。
くそっはめられた。
という思い。
まあ、死ぬ程可愛い彼女にほれられたんだから、固い事いいっこなし、上等だよ、はめてもらおうじゃん、という思い。
でも、目的のためなら手段を選ばない女は怖すぎるぞ、という思い。
この前、ボートで倒れ込んで来たのも、彼女からの仕掛けじゃないか?と、その時は思った程だった。

家に帰った俺が最初にしたのは、よっこの家に電話する事だった。
「マイカと友達って、どういうことだよ。」
「アチャー、あいつしゃべっちゃったの。相変わらす正直もんだなあ。」
「ふざけるな、2人で俺をはめたのか。」
「ごめんね、しかけたのはあたし。でもあれは事故だったんだよ。」
「事故だぁ?。なんだか判んないぞ。」
「順番に話すね。あたしとマイカは小学生のとき、ピアノ教室で知り合って友達になったの。あの子、ちょっと男の趣味がおかしい所があって、まそれで、潤が好きなんだけど。」
「余計なお世話だよ。」
「あ、ごめん。あたしとマイカは小中は別だったけど、同じ高校に合格して、喜んでたんだよ。そしたら入学式の日、あの子があたしに、”よっこぉ?。高畑君見つけちゃった。”って言うじゃない。誰だって良く聞いたら、なんと潤の事だって。」
「高畑って、まさか?」
「そう”エスパー魔美”の高畑君だよ。なんであんなに可愛いのに、そんな趣味なんだろ。」
「おれ、あんなに太ってないよ。」
「良く似たもんだよ。そんで、あの子全然あんたに近づけなくて、じゃ放送部入れば?っていったんだけど、新体操部入っちゃうし。」
「言ってくれれば、灰色の1年半がバラ色だったのに。」
「マイカは妙に固いとこがあって、男とつきあった事なかったんだよ。そんであの子が今度のファッションショーの音響担当になったんで、んじゃまかせろって、しかけたのよ。」
「んだと?っ。」
「まま、冷静に。あたしの描いた絵はさ。上手のジャンパ線一本抜いて、”潤ん?、助けて?”って下から呼べばさ。あんたスケベだから、モデルの着替見れるし、すっ飛んでくると思ったからさ。」
「そうだよ、おれはどうせスケベだよ。でもいいもの沢山見せてもらった。ありがとな。」
「そんで、あんたがかっこ良くジャンパ線直して、マイカが感謝、見つめ合う二人。二人はラブラブ・・・って計画だった訳。」
「ふむぅ・・・良く出来ている。」
「雄山かあんた。ところが計画通りいかなくてさ、ジャンパ線抜く前にテープは巻き込んじゃうし、なんだかマイカは突然モデルにさせられて、居なくなっちゃうし。そうこうしている間に、勝手にあんたたちが出会っちゃった訳。」
次のデートの時、マイカから詳しい事を聞いた。
あの日、お祖母さんが危篤という先輩の代役モデルになったマイカは、次の衣装がどれかも判らなくて、それこそおっぱい丸出しでうろうろしてたらしい。
そしたら俺が走って調整室に帰ろうとしてるのが見えて、もうこれ逃したら、卒業までチャンスがない様な気がして、上着てないの忘れて、衝動的に体当たりしてしまったそうだ。

「私って、ふしだらな娘だわ(彼女は時々表現が時代錯誤だった)。
」と彼女は泣き出してしまった。
「泣くなよ。確かにお前はふしだらだった(俺もつられてる)。
」どうも俺は一言多いことが欠点だ。
マイカが更に泣く。
「でも、お前の胸を見て一目惚れした俺は、最低の破廉恥男だ。」マイカが俺に飛びついて来て、涙のいっぱい混じった、濃厚なキスをした。
初めての日のキスがマグロの赤身だとすると、中トロ位は行っていたと思う。
(大量投下スマソ)
マイカとはなるべく一緒に帰った。
マイカの家は学校から歩いて15分の所にあり、小さいときから体育祭や文化祭も見に来ていたので、大きくなったらあの学校に行くと思い込んでいたそうだ。
2つ上の兄も同じ学校だった。
1年の時、お噂だけはお聞きしていたが、学校始まって以来の秀才という3年生がマイカの兄だったのだ。
今年は受験に失敗し、今東京の予備校で東大を目指して勉強中。
2つ下の妹は地元の中三だが、俺たちが3年の時、本当に入って来た。
マイカは中学の時少し内申が足らなくて、もう少し偏差値の低い他校普通科を担任に勧められたが、Tクラスにしたそうだ。

放送部は追い出し放送をしなくてはならないので、当番があったが、部長特権で、毎日これを買って出た。
事情を知ってるよっこは、「さすがに部長はえらいねえ。私情を挟まず、犠牲的精神!」と、冷やかしながら、さっさと帰って行った。
下校時間になり、教師が見回って残ってる生徒を追い出す頃、校門で待っていると、新体操部を終えて、マイカが走って来た。
「はい」とガムを渡す。

マイカの家までは大通りを歩いてもいいのだが、わざと人通りのない、一本はずれた道を歩いた。
角になるたび、人が来ないのを確認して、キスをした。
10m歩いてはキス。
そんなこんなで、数ヶ月がすぎた。
嘘だと思うだろうが、まだキスから進んでいなかった。
あのときの美しいおっぱいは、いつも目に焼き付いていたが、やっぱり勇気がなかった。
嫌われるの怖いもの。
校内試技会の時、運動場で演技するマイカの真っ赤なレオタードの胸の部分を見て、「ああ、トマトが2つ・・・。」と思った俺はアホだろうか?アホだね。

その日は3年の卒業式予行で、1、2年は2時頃で帰宅になった。
マイカに帰り道で、「潤、今日うちに寄ってく?」と聞かれた。
マイカの家には一度も寄った事がない。
送って行くと時々興味津々の妹(これがマイカより胸はないが背が高い)が出て来る事があり、和服に割烹着を着た、日本のお母さん代表みたいな母親に「いつもマイカがお世話になっています。」と挨拶された事もある。
「え?まずいでしょ、それは。」と俺が言うと。
「今日父は出張、母は妹と塾の面談で、帰りは夜なの。」やったー!青春ドラマの定番、「今日家に誰もいないの。」シーンじゃありませんか。
ええ、俺が付いて行った事は言うまでもありませんとも。

いつも思っていたが、マイカの家は古い。
なにしろ門の上にりっぱな松が下がっているような家で、昭和初期か、ひょっとして大正か?マイカも「小学校まではトイレもクミトリで」と言っていた。
玄関を上がると、応接間があり、とりあえずそこに通された。
親父さんのゴルフのトロフィーなんぞが飾ってある。
「私の部屋に来る?」おおーーー!着実に一歩一歩進んでおりますよ。
ベッドに2人で腰かけ、キスしながら押し倒す、と。

階段を上がると、予想もしなかった光景があった。
障子、ではなくガラス戸で区切られた部屋、その一つがマイカの部屋だった。
きれいに片付いた畳敷きの6畳間で、隅に衣装ダンスと学習机、本棚があるだけで、マイカが座布団を出してくれた。
「今お茶もってくるね。」渋茶と羊羹かと思ったら、紅茶とケーキ。
色々話をしているうちに、新体操部のことになり、マイカが「今日ねえ新しいレオタード出来たんだよ。見たい??」と三日月眼で聞いて来た。
「ははっ、そそりゃもう。拝見いたします。」
「待ってってね」マイカが部屋を出て行った。
どんなの持って来るかなあ。
「お待たせ」入って来たマイカは、何とレオタードを着て来たのだ。
濃紺のレオタードに、学校の校章である桔梗の花が散っている。
まあ、その時は模様どころじゃなかった訳だ。
見事な2つの膨らみ。
ああああああああああああああなんか真ん中に尖った物がありますよ。
ええおい。
「どお?」動転した俺はトマトじゃなくてトマトじゃなくてと、そればかり。

「そうだなあ。茄子って感じかな?」マイカはマジで怒った。
「ひどい!私はそりゃ鳩胸だし、おしりも出てるし、紺色のレオタード着て、横から見れば、そりゃ茄子ですよっ。」
「あ、ごめんごめん。そういう事じゃなくて。」座り込んで泣き始めたマイカに、あわてて近寄って肩に手をかけると顔を上げたマイカの眼には涙はなかった。
にっと笑って。
「引っかかった。」この子はこんなキャラじゃなかったはずだが、俺とつき合う内に、かなりよっこみたいになって来たのか?
「許してあげるけど、そのかわり・・・。」
「そのかわり?」俺の喉がごくっと鳴った。
「膝にのっていい?」えーーーっ?いいよ。
レオタードの美少女が膝にのってますよ。
「私ね。父の膝にも母の膝にものった記憶がないの。」大事な長男と、可愛い末娘に挟まれて、両親の膝はマイカの為にリザーブされていなかったらしい。

「潤の膝、おっきいなあ。」マイカは安心しきっている。
ちょっとキスをしただけで、動きは封じられている。
猪熊柔か?「茄子かぁ。」
「もう許してくれよ。」
「茄子じゃ食べられないものね。トマトなら。」え?なんでトマトの事?こいつエスパーか?あわてて「マイカはまだ青いトマトだね。」とまた失言。
「もう充分熟してるよ。」へ?これって、goサイン?
ゆっくり、レオタードの胸に手を伸ばす。
ブラを付けてないので、ほとんどおっぱいの形が出てしまっている。
手に包み込んで、先を指の間に挟む。
「くすぐったいよー。」マイカは体をよじったが、膝から逃げたりしなかった。
ひとしきり柔らかいトマトに触れてから、じかに触れたくなった。
でも、どうやって脱がすの?ハイネックでしかも長袖のレオタードって。
「わかんないでしょ?」マイカは自分でうなじに手を伸ばして。

その瞬間、おれの下腹部に鋭い痛みが走った。
「ごめん、マイカ。トイレどこ?」
「階段の下だけど、どしたの?」
「お腹がちょっと」俺は彼女の家に初めて行って、30分トイレに籠った男です(涙)。
出て来た時、マイカはもう私服に着替えていました。
残念どころの騒ぎじゃねーや。
でも、着実な一歩を踏み出す事が出来た記念日だった。
(引っ張ってスマソ。あと何巻かあります)
3年になると、マイカと会う機会が少なくなった。
マイカが新体操のマネージャーに。
俺は放送コンテストの作品作りで忙しく、もちろん後半は受験だった。
T組は就職か専門学校か短大家政科が多いから、部の引退後は暇かと思ったが、マイカは大学受験を考えているらしく、理系の薬系辺りを狙うという事だった。
T組は科目に『**A」が多いので、受験勉強は大変だ。
週一度程一緒に帰ったが、軽くキスする程度。
お互い休日が殆どとられてしまうので、仲はディープになりようがなかった。
キスする時胸は触らせてくれたが、膝にのったり、べたっとくっつく方がマイカは好きなようだった。

けんかは殆どなかったが、一度だけ大げんかした。
「今度観測会に参加するんだよ。」とマイカに言われ、なんか面白くなかった。
観測会は、友人の佐竹が強引に作った天文クラブの行事で、学校の許可を得て、屋上で星を観測する集まりだった。
1年の頃、佐竹に誘われて参加した事があったが、星を見るのが、ロマンチックという事で、カップルの参加が多く、もてない俺はむかついて1回で参加しなくなっていた。

佐竹は俺と同じ中学から来ており、あだ名は殿様。
秋田に佐竹という大名が居たが、傍流の末裔という噂だった。
奴は俺の親友というより、大げさに言えば命の恩人で、中一の時、一言多い性格からいじめを受け、2ヶ月程学校を休んでいた俺が、ようやく登校出来た時、「潤と口きいたらただおかねえ。」というクラスの凍り付いた雰囲気の中、それまで殆ど知らなかった俺にいきなり話しかけ、護ってくれた。
ちなみに女子で最初に口をきいてくれたのはよっこだ。

佐竹は無口だが、本当に頼りになる奴で、天文クラブ創立の時も行動力は驚く程だった。
佐竹は決して美男子ではなかったが、入学式の時いきなりバスケ部の部室に拉致されたという程でかい(ちなみに俺は柔道部に拉致された(汗))。
男子にも女子にも惚れられる男で、奴にはかなわないという思いがあった俺はちょっと嫉妬したのだった。

なぜ「今度観測会一緒に行こうよ」と言ってくれないのか?「誰と行くんだよ?」と俺はふてくされた。
「なに考えてんのよ。綸子(りんこと読む)が行きたいって言うから。
」綸子はT組の友達で、俺とも面識があった。
背はマイカより高く、スレンダーでスタイルが良く、T組モデルの常連だった。
本人は気付いていないはずだが、例のショーの時確認済みで(おいおい)、胸は小振りだがつんと上を向いた美しいお椀型である。
「綸子って、佐竹君がタイプらしいの。潤君も行く?」
「行かないよ。勉強で忙しいんだ。」俺は完全にすねていた。

「潤君、観測会良かったよ。来れば良かったのに。綸子と私、天文クラブに入ることにした。」
「新体操やって、受験もして、かけもちかよ。」
「いいじゃないの。潤君って私が何かしようとすると、すぐ文句いうね。」自分でもマイカの事が心配で、縛りすぎているような気がしていた。
「そうかよ、じゃ勝手にすれば。」ああ、若すぎる(涙)。

1週間程して、俺は折れた。
殆ど精神的土下座状態で謝って、マイカと仲直りした。
仲直りついでに、久しぶりの休日に郊外にある運動公園に行って、貸し自転車でのんびり遊んだ。
この日は学校行事の代休で公園には殆ど人がおらず、俺たちは1周5km程のサイクリングコースをゆっくり回った。
途中に屋根付きの休憩所が所々あり、そのたび俺たちは自転車を止め、ベンチに座り、いやマイカは俺に座り、キスをした。
いつもは服の間に手を入れようとすると、「だーめ」と言って、手をぴちっと叩くのだが、この日は許してくれた。
「ふふふ、生ちち、生ちち。」
「ばか。」
このチャンスを逃す訳がない。
俺は深いキスをすると、胸をまさぐった。
「だめ、食べてすぐに何するの。」構わず、服の中でブラを外し、生ちちを揉んだ。
服をめくろうとすると、「嫌」やっぱりか・・・。
このため息、どうやら俺は声に出してしまったらしい。
「潤君・・・、そんなに見たいの?」
「いや・・・マイカが嫌ならいい。でも、、、本当は見たい。」
「じゃ、今日は見せてあげるね。」某週刊誌にあった、「あなたのおっぱい見せて下さい。」みたいに服を持ち上げてくれるのかと思った。

こんな時のマイカはかなり思い切りが良い。
上半身の服を全部、まとめていきなり脱いだ。
「脱いだよ。どう?」どうってあなた。
感激っす。
ファッションショーの時以来の美乳っす。
しかも、太陽の下です。
ああ、謝って良かった。
背中に回って、抱きながら、ゆっくり胸を手のひらに収めた。
余る・・・・。
嬉しい。
マイカは眼を閉じている。
「下も・・・」と言うと、「つけあがるでない。」と時代劇の姫君(ただしおっぱい丸出しの姫君)の様にのたまって、立ち上がって両手をあげ、「あー気持ちいい。」晩秋の陽に、輝く裸身の産毛が光る。
残念ながら、そのとき麓から声が聞こえたので慌てて着たが、その日は帰りまでラブラブだった。

次の日よっこから電話があった。
「マイカが悩んでるみたいだよ。」
「え?」あんなにラブラブだったのに。
「やっぱり、胸見られてからつき合うのは無理なのかなあって。ねえ潤。」
「なんだよ。」
「結局あんた、マイカとやりたいだけなの?」
「だけじゃないよ。マイカとは結婚したい。」
「簡単に言うんじゃないよ。あの子は両親にかわいがられてないから、一生大切にしてくれる人じゃないと駄目なの。潤は幼すぎるよ。」俺は、よっこからそう言われた事がショックだった。

いつもおじゃましてすいやせん。
次回で終わりますので。

すみません、抜けました。
208と209の間に補完願います。

途中でマイカが自転車を止めて、「潤見て、展望台だって。そこでお弁当食べようよ。」この日はお詫びに、4時に起きて弁当を作って行った。
展望台は山の頂上にあり、30分位かかった。
あまりに遠いせいか、ほとんど誰にも出会わなかった。
「美味しいよ。潤て料理上手だね。」
「うん、潤、マイカのいい奥さんになる。」おれのへたくそな料理を美味しそうに食べてくれたマイカは卵焼きがこげない為にはどうしたら良いかを話しながら、ベンチに横になった。

俺はマイカの嫌がる事はしたくないと思った。
俺がこんなスケベじゃなくて、マイカと出会いがいきなりおっぱいでなければ、今頃キス出来て感激!なんて感じじゃないのか?昔、男に水浴びを見られてしまった少女が、「もう貰ってもらうしかない」と思い詰めたみたいに、マイカは俺に胸を見られたために、俺のいいなりになったんじゃないのか。
判ってはいるけど、マイカと会うと、エッチな事がしたくなるし、毎日マイカの裸身を思い描いて、自分を慰めてしまう。

そんな日々が続いたが、いよいよ受験が近づいて来て、本当に俺たちはなかなか会えなくなった。
「潤、私セイレーンの推薦入試を受けようかと思う。」セイレーンは地元の進学女子校で、毎年東大を始め有名大学に沢山合格している高校だが、大学の方は典型的なお嬢さん学校だ。
「お前薬剤師になるんじゃ?」
「あれは潤が医者になるっていうから、私もって・・・。」そうなのだ、3年になるまで俺は医者になるなんて、夢みたいな事を言っていた。
数学が一番不得意なのに。

年明けの推薦入試で、マイカはセイレーンの心理学科に合格した。
いよいよ俺の受験が目前になった頃、久しぶりにマイカから電話があった。
「会おうよ。」マイカはミニにダッフルコートと言う、一番俺の好きな冬の格好で走って来た。
「どこ行こか。今日は潤の好きな事してあげる。」おー!好きな事?いいの?今日を選んだのには理由があった。
今日俺の家には誰もいない。
マイカを家に連れてくるのは初めてだった。

「まあ上がって。」俺は玄関に彼女を通し、自分の部屋に招いた。
いつもなら、散らかりまくっている俺の部屋は、あの電話以来、ちょっと散らかってるかな、という生活感をわざと残したボーイズルームに演出されていた。
受験生らしい演出も。
「へー一応勉強してるんだ。」彼女は昨日俺が作った、「受験までの日程表、達成グラフ」を感心して見た。
「潤、先に進路決めちゃってごめんね。今日は潤の受験応援だから、なんでも言って。」本心から言ってるのかなあ。
まあお言葉に甘えて。

「受験のお守りが欲しい。」
「お守り?」
「うん、昔は戦さに行くとき、奥さんや恋人は、毛をお守りに渡したんだって。」
「毛って・・・。髪の毛、じゃないよね。抜けばいいの?」
「いや、男が抜かなきゃ、駄目なんだ。」言っちゃった。
「そういうことか・・・。いいよ、でも潤も脱がなきゃ嫌。」そう来たか。

俺はマイカの気が変わらないうちに、さっさと脱いだ。
臨戦体勢になってる俺の分身がパンツから飛び出すと、マイカは大きく眼を開けて、珍しそうに見た。
次に彼女のコートを脱がせ、セーターとスカートを。
ソックスを脱がすと彼女はスリップ姿になった。
肩ヒモを外して、スリップをストンと落とすと、背中に手を廻した。
あれ?「ないでしょ。フロントホックだよ。」彼女は自分でホックを外して見せ、またはめて、「さ、外してごらん。」と俺を挑発する。
簡単だぜ。
お!また大きくなったんじゃないか?
乳房を少し持ち上げてみる。
「これ以上大きくなると垂れるぞ。気をつけな。」
「わかりやした。」最後の布に手をかける。
初めて見るマイカのそこ。
毛は長く、面積はとても小さかった。
俺は絹糸の様なマイカの毛を、指ですいた。
少し離れて全身を確かめる。
「きれいだね。」
「畳で生活してるから膝が出てるでしょ。綸子がうらやましかった。」少し足を広げさせて、中を覗こうとすると、猛烈に抵抗された。

マイカはよく、潤と一日中寝ていたい、といっていた。
もちろんエッチな意味でなく、くっついていたいと言う事。
「ベットで寝ようか?」俺のベットには今朝からタオルケットが敷いてあった。
万一マイカの血で汚れても、母に内緒で燃やしてしまえる様に。
ふたりで横になり、掛け布団をかぶった。
俺はマイカの胸に飛び込んで、乳房をくわえた。
「ふふっ、赤ちゃんみたい。」マイカは俺の頭をなで回した。
手をそっと下にやっても、抵抗しなかった。
「抜いていい?」
「せーので抜いてね。」
「せーの。」
「痛っ!」数本の毛を大切にティッシュで包む。

俺はもう一度手を下にやり、マイカの足の付け根に指をさまよわせた。
あ、ここなのか。
花びらの様な物の奥に、湿った襞があった。
「あ、う。」マイカが声を上げる。
「何?」
「何でもないよ。」マイカの顔が赤くなった。
「気持ちいいだけ。」ちょっと下まで行き過ぎた。
「こら、どこ触ってるの。」あわてて上へ。
大胆になった俺は、さらに指を曲げ、奥にすべりこませた。
狭い。
第一関節までしか入らない。
どうしていいか判らず、そのままにしていると、マイカは眠ってしまった。

しばらく、そのままだった。
俺は反対の手でそーっと布団を持ち上げ、マイカがさっき絶対見せてくれなかった所を見た。
俺の指が入ったままの蘭の花。
その後ろのきれいな菊の蕾。
布団をめくったので、寒くなったので、彼女が動いた。
俺は慌てて、布団を戻した。
マイカが眼を開けた。
「今ね、潤と二人で電車に乗ってる夢見てた。いつかボートに乗った湖に行く電車。」ロマンチックだなあ。
でも俺の返事はこんな風。
「指入ってると電車の夢見るって、心理学のレポート書けるね。」
「ばか。」マイカは本心からつぶやいた。
ホントに馬鹿だわ、俺。

「潤が家に来た時、私レオタードで、潤の膝にのったでしょ?あの時、本当に潤が、レオタード脱がして、入れてくれたらって、思ってたのよ。ああ、私ってホントに。」
「ふしだらな娘だわ。」2人で声を合わせて、そのあと笑った。
それにしても、下痢の奴め。
あんな時に。
「今はどう思うの?」
「わかんないけど、試してみる?」
俺は、マイカに重なった。
女の子は、大切な時には自然に大きく足を開いてくれるのだと、その時初めて知った。
童貞が処女の体を貫こうとするのだから、うまくいかない。
マイカはどんどん上に移動し、ベッドの頭板にぶつかって止まった。
俺は小説で得た知識を総動員して、何とか入れようとした。
先が少し入ったが先に進めない。
このまま力を込めれば破れるのか?「痛いっ!ちょっと待って、やっぱり。」嫌と言われるのが怖くて俺は身を引いた。
「続きは大学受かってから。」と俺はせい一杯の虚勢をはった。
マイカの眼から涙が一筋流れ、キスを求めて来た。

俺は8大学受験ツアーに突入し、マイカには会えなくなった。
一割二分五厘と言う驚異的な低打率で、おれは何とかある地方の私大に合格した。
そのまま下宿探し、講義登録、新学期と、卒業式にもろくに話も出来ず、俺たちは自然に疎遠になった。
俺は受かったらという気持ちで一杯だったが、マイカの気持ちが判らなかった。
次に会う時はあの続きだという思いが邪魔をして、却って二人を遠ざけたと思う。
時々マイカは手紙をくれたが、平凡な近況報告だけで、恋人への手紙には思えなかった。

ゴールデンウィークに帰郷した俺は、思い切ってマイカに電話した。
「帰って来てるよ。」
「ごめんね。私あの続きはもうできない。」
「たぶん、そうだと思ってた。」
「本当にごめんなさい。私、好きな人が出来た。」ブラックアウト・・・・。
「誰?俺の知ってる人?」
「・・・うん。」
「佐竹か・・・。」
「ごめんなさい。」
「うまく行ってるのか?」
「うん、この前ガム渡した。」マイカはリセットしようとしてるんだ。
俺は猛烈な嫉妬を感じると共に、マイカを処女のまま佐竹に渡せて、良かったと思った。
「佐竹は良い奴だ。絶対結婚してやれよ。」
「潤君ありがとう。潤君は変わらないね。」電話が永遠に切れた。

「結局マイカの高畑君は、潤じゃなかったんだよ。あんたがマイカの胸に惚れた様に、マイカはあんたの頼れそうな外観に惚れただけだったんだよ。」
「わかってるよ。でも俺なりに一生懸命愛したつもりだったのに、何もしない佐竹に勝てなかった。」
「勝ちたかったら、なんで8大学受けて、地元が一校もないんだよ。佐竹はマイカのために京大天文学諦めて、地元に行ったんだぞ。」一言もなく、電話口で俺は大泣きした。
「しかたねえなあ。コンパで忙しいけど、帰って来たら、いつでもよっこ姉さんが遊んであげるから。」こうして、俺の高校時代の幕は引かれたのだった。

長い間ありがとうございました。
これで終わりです。

JM

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