ある托卵物語
2019/02/25
23年前、私(40歳、課長)の職場に雅美がパートでやってきた。
32歳。
10月からの半年の雇用対策で、私の下で事務的な仕事をすることになった。
長髪の美人でしかもプロポーション抜群だった。
身長163?、バストはおよそ90?。
高校ではバレーのエースアタッカー。
正男という小学5年生の男の子がいた。
旦那の浮気による離婚で、実家の近くのアパートに越してきていた。
パート募集の張り紙を見て応募してきた。
美人だし、面接をした私は即決で採用を決めた。
彼女が勤め始めた。
結婚前に事務をしていたから、覚えは早かった。
いろいろ仕事を教えてあげた。
が、1週間目に彼女は大きなミスをした。
たまたま印刷室を通りかかったとき、ぼうぜんとしている彼女がいた。
聞くと、部長から預かった重要会議資料をコピー機でなくシュレッダーにかけてしまったという。
運良く私の提案した資料だったので、こっそり彼女に新しいのを渡して事なきを得た。
ほっとした彼女は私に感謝した。
翌日は休日だった。
職場にちょっと寄ったあと、近くのアパートの前を通ると、道路脇のちょっとした空き地で彼女が正男とバドミントンをしていた。
「やあ、君の家ここだったの」
「ええ」
「どれ、貸してごらん」私は子どもが大好きだから、一緒にしばらくバトミントンで遊んであげた。
それがきっかけで、休日に一緒に遊んであげたり、時々、彼女の部屋で正男に勉強教えたりもするようになった。
彼女の部屋は1階の3DKで、奥の六畳間が茶の間で、むき出しの炬燵がテーブルで、勉強机だった。
四、五畳部屋の二段ベッドの下が母親、上が正男のだった。
母子二人の部屋だから、これでも大きすぎるくらいと言っていた。
彼女の休みの日に、たまたま寄ったら、正男がいない時だった。
お茶して、旦那の浮気で、離婚になったという。
こんなにスタイルのよい奥さんがいるのに旦那はひどいね、というと、そうね、と笑った。
それでも、最初はどうこうする気持ちではなかった。
寂しいなら、旦那のかわりになってもいいよ、なんて冗談をいうことはあったが、困っている女性に優しい、いつもの自分がいただけだった。
正男の冬休みの初日だった。
会社は土曜日で休みだったので、正男と雅美を連れてスキーに連れてあげた。
子供のリフト代だけ出して、雅美はスキーをせずに、ゲレンデを二人で滑る様子を、カフェで眺めていた。
お昼をそのカフェで食べた。
「僕、自分で滑ってくる」
「ああ、行っといで、気をつけてな」二人でコーヒーを飲んだ。
「わたし、さっぱりしてるから」一瞬、なんのことかわからなかった。
「旦那のかわりになってくれる?」ようやく意味がわかった。
「いいの?」
「うん、絶対に迷惑かけないから、引くときは引くから」そこまでいう雅美の本気を感じた。
決断のときだった。
「おいで」雅美の手をとって、車のほうへ向かった。
運良く車のガラスは寒さで曇って中がみえない状態だった。
車のなかでキスをした。
しがみついてきた。
キスをしたまま、ジーパンのジッパーをはずしてじょりじょりしたあそこへ指を差し込んだ。
もうぬるぬるだった。
スキーズボンの中のジュニアはがちがちになってテントをはって痛いくらいになった。
ぱんぱんに張っているスキーウエアのジッパーをはずして堅いジュニアをとりだして、握らせた。
キスしたまま、指マンでぐにゅぐにゅしながら、手コキをさせてささやいた。
スキーウエアのまま、車のなかでは無理だった。
「ほしいか」上気した顔でうなづいた。
「じゃあ、家に戻ってからな」
「はい」身支度を整えて、ゲレンデの見えるカフェに向かった。
ちょうど、正男が滑って降りてきた。
「おかあさん、うまく滑れるようになったよ」
「そう、よかったわね」
「今日はこれで家に帰るからね」
「えっ、まだ早いのに」
「ちょっと課長に用事できたから」
「そうかあ、はい」ちょっと残念そうだったが素直な正男だった。
帰りの車の中、私のジュニアは固くなったままだった。
運転しにくかった。
「ねえ、おじさん、今度また連れてって」
「OK、正男がちゃんと勉強していたらね」
「はーい」雅美は、上気した顔で二人の会話を微笑みながら聞いていた。
アパートに着いた。
「課長あがってください。」ね、正男、勉強道具もって、先におじいさんの家へ行ってて」
「おかあさんは?」
「ちょっと片付けしてから、夕飯にいくから」何も知らずに、正男は、勉強道具持って駆けだしていった。
「カチャ」雅美は正男を送り出してドアの鍵をかけた。
こっちを向いた雅美、媚びを帯びた上目遣い、妖艶な唇がそそった。
俺は、雅美の手をとり、寝室に入った。
「あっ、ちょっとまって」雅美はラジオの音を大きくした。
「安アパートだから、音がつつぬけなの」
「そうか」私はストーブに火をつけた。
炎が私の顔を赤く照らした。
スキーウエアはなかなか脱げない。
いつの間にか下着姿になった雅美が、後ろから脱ぐのを手伝ってくれた。
全裸になった俺の背中にまとわりつくようにしがみついてきた。
「だいすき」ぷにぷにとしたやわらかな豊乳だった。
両手で円を描くようにもみもみした。
乳首が盛り上がって堅くなってきた。
ちろちろなめると快感で身をよじらせた。
デルタは濃い逆三角形、割れ目の両側の土手にもたっぷりと生えた毛、クンニのときには、顔中にもじゃもじゃと陰毛があたった。
透明な液がびらびらの下の穴からあふれて両側の土手までジュワーッと濡らし始めた。
肉壺を広げるとひくひくとピンクの襞が奥へ奥へとうごめいていた。
もういいだろう、2時間前からびんびんに固くなりっぱなしだったジュニアを、ぬるぬるしたそこへ一気にずにゅーっと差し込んだ。
「ああっ」、豊かなバストがぼよよんとゆれた。
ぬらめいた襞が、侵入したジュニアに一気にからみついた。
肉襞に絞り込まれるような感覚は初めてだった。
「おお」ねっとりとからみついた肉襞をふりほどくように、肉棒をピストンさせた。
たわわな豊乳がゆっさゆっさとゆれ、雅美はあえいだ。
が、数十回ほどピストン運動を続けると、すぐに暴発的快感が襲ってきた。
肉壺のからみつくような強い締め付けに耐えきれなくなった。
抜く間もなかった。
「うおっ」雅美の体内へどくどくと大量の精液を発射した。
放出しおえたジュニアを差し込んだまま、ぐったりとのしかかった。
「ごめん、こんなはずでは」
「ううん」
「とってもよかったよ」
「うれしい」雅美は背中にまわした手にぎゅっと力をこめて、しがみついてきた。
ふたりはまたからみあった。
部屋は汗ばむほどに暖まっていた。
全身をなめまくった。
すぽっと萎えたジュニアが押し出された。
シックスナインの格好になって、肉壺を広げた。
白い精液がどろりと押し出されてきた。
ティッシュで拭き取ってからチュパチュパとなめたり、吸ったりした。
雅美は私の萎え始めたジュニアを口に含んだ。
ねっとりとした舌がまとわりついて、ディープスロートを続けると、驚くべき早さで回復した。
「今度はどんな体位がいい?」
「課長さんの好きな方法で」
「じゃあ、上に乗って」
「はい」雅美が乗ってきた。
私は雅美の腰を押さえて突き上げた。
「ああっ」肉襞のからみも精液とバルトリンセン液とが潤滑油となってじゅぼじゅぼだった。
下からずんずんと突き上げた。
豊満な乳房がゆっさゆっさと揺れ続け、雅美は、ああつ、ああっとあえぎまくった。
30分も突き上げていると、「いって、いって、お願い、ああっ」とのけぞった。
同時に雅美の子宮へ突き上げたまま噴出した。
「ああっ」がくっとなって覆い被さってきた。
そのまま、抱きしめながら、「どのくらいやってなかった?」
「うふ、1年ぶり」
「そうか、どうだった」
「とってもよかった」
「秘密は守れるか」
「はい、課長の家庭はこわさないから、引くときは引くから」
「そうか」私はまた雅美を抱きしめた。
今度はよつんばいにさせて腰を突き出させた。
速攻で3発目を終えた。
こうして雅美との肉欲の日々が始まった。
正男が冬休みの間は、実家に追いやっては、彼女の部屋でやりまくった。
が、職場に近すぎて誰かにみられるとまずいので、半月後からは、職場から離れた場所のラブホへ連れ込んだ。
雅美もアパートでは声を我慢していたが、ラブホでは超淫乱女になった。
ピルを飲ませて、毎回3〜4発中だしした。
雅美のあそこからどろりとあふれる精液を手ですくっては、中に注ぎ込んだりして遊んだ。
スケベ丸出しで48手は全部やってみた。
雅美は騎乗位がもっとも好きだった。
腰をグラインドさせて、豊乳がぷるんぷるんゆれて、ああっと絶叫をあげてがくっとなる雅美がエロかった。
ビデオも最初は、嫌がったが、ハメ撮りも何本もできた。
「噂になったら別れるからな」そう言い聞かせていた。
雅美も賢い女だから、職場ではべたつきたい気持ちを抑えて、むしろ距離を置くようなそっけない態度をとって、噂にならないようにしていた。
3ヶ月間で100発以上やった。
美人でとても淫乱だったし、賢い女だったからずっと続くとよいと思っていた。
最初は遊びだったが、ずっぽりと雅美の肉体におぼれている自分がいた。
ピルが切れたときでも、あなたの全部を受け止めたいからと、けなげなことをいう雅美に、これ幸いと中だしを続けた。
3月になった。
半年の雇用だったから雇用終了期限が確実に来た。
私の職場でなんとか延長したかっが、だめだった。
そこで、知り合いに頼んで、パートで雇ってもらうことにした。
アパートも、新しい職場の近くを探してあげて手続きもすませてあげた。
3月下旬に、正男が春休みになった。
久しぶりにスキーに連れていった。
相変わらず、正男は素直に喜んだ。
「自分で滑っておいで」
「はーい」二人でコーヒーを飲んだ。
「できたみたい」雅美がぽつりと言った。
耳を疑った。
「うん?」まさかと思った。
「赤ちゃん」
「赤ちゃん?誰の?」思わずそう聞いた自分がいた。
「あなたの子よ」ちょっと怒ったような声で雅美が答えた。
「・・・」
「産みたい、お願い」
「・・」
「迷惑かけないから」迷惑かけないっていったって、そんなことできるわけがない、「だめだ、堕ろせ」思わず、うわずった声で怒鳴るように突き放した言い方をする自分がいた。
うろたえていた。
黙って、うらめしそうにこちらをみる雅美の目がうるんでいた。
「おかあさん、ちょっと足痛めちゃった」正男が戻ってきた。
「大丈夫?」きまずい雰囲気は中断した。
靴を脱がせて湿布をしてあげた。
「じゃあ、帰ろう」帰りの車の中で雅美はじっと下を向いていた。
アパートに着いた。
いつもなら、正男を実家に行かせて、雅美のボリュームのある肉体をたっぷり味わうパターンだった。
が、「これから、病院に連れていくから」と正男を連れてさっさと出かけてしまった。
その夜、家に帰ったとき、女房が珍しく、今夜は子どもたちとお寿司食べに行こうと言った。
「う、うん」回転寿司にした。
二人の娘は、お父さんありがと、無邪気にほおばってる。
女房もにこにこしながらもぐもぐしてる。
ああ、こいつも17年前は処女だった。
会社の元同僚で、結婚してから15年、自分が十分仕事できるのも、この女房がいるからだし、尽くしてくれるよい女房だし、模範的なよい家庭だった。
この家庭を壊すわけにはいかなかった。
結婚してからも浮気はしたが、職場の人間ではなかったので、ばれることはなかった。
職場では、やさしい真面目な課長で通っていたし、女性社員からは一番人気の上司だった。
しかし、今回は、だめかもしれない、「あら、パパ、まったく食べてない」娘が言った。
はっとなった。
まだ3枚目だった。
「どうしたの?何か心配ごとでも」
「いや、ちょっと仕事のことでね、なんでもないよ」マグロをほおばった。
ワサビが効いていた。
脳天までつーんと来た。
涙が出た。
その夜、久しぶりに女房のほうから求めてきた。
珍しいことだった。
いつもは面倒がって寝ているパジャマ姿の女房の後ろから、パンティを下げて、ずぶずぶやって中だしして終わりって感じだったのだが、自分から脱いで乗っかってきた38歳の女房の裸は、なかなか新鮮だった。
女房相手に2発も中だししたのは5年ぶりぐらいだった。
腰はすっきりしたが、頭のなかは心配事でいっぱいだった。
「どうしたの?」
「あっ、いや、お前との最初のときを思い出してな」
「うふっ」胸にしがみついてきた。
「浮気しないでね」どきっとした。
なにかを感じていたのだろう。
「ああ、もちろんだよ」もう、雅美とは終わりにするしかなかった。
が、展望はひらけていなかった。
次の日、雅美は職場に来ていなかった。
顔を合わせるのが苦しかったから、内心、ほっとした。
「あれっ、山崎は?」
「なにか、急に年休ほしいとのことでした」
「しょうがねえなあ、急ぎの仕事があったのに」山崎というのは、私の部下の一人で、おとなしい男で堅物で、35歳になってもまだ独身だった。
何人か、紹介したが、なかなかうまくいかなかった。
童貞というもっぱらの噂だった。
次の日が、雅美の引っ越しの日だった。
山崎はまた会社に来ていなかった。
引っ越しの準備のときに、顔を出すと噂になるといけないからって、すべて業者に手配しておいた。
が、やっぱり気になったので、仕事の時間のあいまに、ちょっと見に行った。
すると、山崎が正男と一緒に引っ越しを手伝っていた。
「あっ、課長」
「おやっ」
「あ、山崎さんにちょっと手伝ってってお願いしたの」エプロン姿の雅美が出てきた。
お腹はまだ出ていない。
「そうか、大丈夫か」
「うん、重い物は山崎さんが持ってくれるから」
「ねっ、山ちゃん」
「課長さん大丈夫よ、山ちゃんが手伝ってくれるから」
「そうか」なんとなく山ちゃんという言い方にひっかかるものを感じたが、あまり長居もできないので、「じゃあ、山崎、頼むな」
「はい、課長」そのまま、職場に戻った。
山崎は、結局、一日年休で手伝っていたようだ。
次の日が、雅美の最後の勤務日だった。
「ご苦労様」、餞別を渡した。
20万円を入れておいた。
堕ろす費用も含めたつもりだった。
トイレですれ違ったとき「課長、ありがとうございました」
「あれは、どうした?」
「大丈夫ですから、心配しないで」
「でも」
「課長には絶対に迷惑かけませんから」とにこっとした。
「引っ越し先へ行ってもいいか」
「だめ、ずっと好きでいたいから」
「・・」
「お世話になりました」4月になった。
一週間たった。
が、雅美からはなんの連絡もない。
休みになったので、やはり気になったから新しい引っ越し先へ、そっとでかけた。
晴れた日だった。
角の向こうから、正男の声がした。
バドミントンをしているらしい。
そうか、久しぶりに正男と、そう思って角を曲がろうとした。
あっと思った。
正男とバドミントンをしていたのは山崎だった。
しばらくのぞいていると、雅美が出てきた。
「お茶よ」三人は仲良く家のなかに入った。
ずっと好きでいたいからって言いながら、もうほかの男と、そんな雅美だったのか、怒りと失望がうずまいて、そっとその場を離れた。
また一週間が過ぎた。
雅美からは、まったく連絡がない。
子どもは堕ろしただろうか。
このままだと堕ろせなくなってしまう。
そうすれば、俺の子供ってことがわかって、職場でも家庭でも大騒ぎになる。
気が気でなかった。
が、新年度だから、やることがいっぱいあって、雅美と連絡がとれないまま、5月の連休が過ぎた。
課長、ちょっと、連休明け一週間後のことだった。
山崎が私にそっと渡した。
「これをお願いします」渡された封筒をみると、結婚式の招待状だった。
「おっ、とうとう」相手をみると、なんと雅美だった。
「親族だけでやるのですが、課長にはぜひ出てほしいって、雅美がいうものですから」
「ああ、それはわかったが、独身の長かったおまえがなあ、彼女となあ」
「じつは、できちゃったんですよ」
「できた?」
「ええ、一ヶ月だそうです」
「一ヶ月というと?」
「実は、引っ越しの夜、したら、それが大当たりで」
「そうかあ、でかした。大事にしろよ」
「ところでお前の血液型はたしか?」
「課長と同じO型です」すべてわかった。
私は、山崎にすまないと思いながら雅美の計画にのることにした。
6月になった。
結婚式はごく少数で行われた。
司会の同じく部下の小林が、先ほど、ケーキ入刀を二人の初めての共同作業とご紹介しましたが、じつは新婦のお腹には3ヶ月の子がいます。
二人の本当の共同作業の結晶です。
皆さん、あたたかい拍手をお願いします。
私は、もちろん、心からの拍手で祝福した。
新婦雅美のウエディング姿はきれいだった。
あの豊満な胸を何度も抱いたんだ。
あのお腹の中には俺の子どもが息づいている。
丈夫に産むんだよ、そう願った。
7月になった。
妊娠を告白されたスキーの日も雅美を抱いていない。
最後に抱いてからもう5ヶ月になる。
もう一度だけ、雅美を思う存分抱いて、それで別れよう、そう思った。
山崎を半月の本社研修に送った。
このコースは彼の出世のためにも必要だった。
そうして、雅美の家にでかけた。
運良くというか、それを期待してだったが、マタニティ姿の雅美が一人だけだった。
抱きしめた。
したい、ささやいた。
最初はダメダメと抵抗したが、キスをしているうちに次第に燃えてきた。
これで本当に最後にするから、そういうとOKだった。
安定期に入った5ヶ月のお腹はかなりふくらんでいた。
全身をやさしく愛撫した。
雅美も久しぶりの私のテクニックにめろめろな淫乱な女になった。
ただ、お腹に負担のかからないように、ベッドから両足を出させて、両足をいっぱいに広げたまま立ち膝のままずぼずぼとはめた。
これで最後だからね、そう言いながら中だしで3発終えた。
十分満足した。
「幸せになるんだよ」
「はい」
「いつも応援してるから」
「有り難うございました」その日、本社の本部長に電話した。
彼は、私たちのもと上司で夫婦の仲人でもあった。
山崎の転勤のことを頼んだ。
10月に、山崎は東京本社へ転勤となった。
雅美も正男も一緒に東京へ向かった。
12月に女の子が生まれた。
予定日より一ヶ月ほど早いと山崎は話してくれた。
おめでとう、実際は予定日通りなのだった。
私は出産祝いをたっぷりはずんだ。
女の子は彩と名付けられた。
3年後に、山崎は近くの支店に係長として戻ってきた。
あるとき、雅美と一緒に私の職場に正男と彩を連れてきた。
彩は3歳になっていた。
とても可愛い顔だちだった。
目元が私にそっくりでどきっとした。
雅美のお腹には、今度は山崎の本当の子どもがいた。
私は本社本部長を最後に2年前に退職した。
山崎は、私のあとがまの本部長になった。
雅美もまた素敵な重役夫人となって旦那を支えている。
彩は22歳、今春、大学を卒業する。
某有名私大のミスキャンパスにも選ばれた美人だ。
托卵という鳥の世界がある。
カッコウやホトトギスが、オオヨシキリやウグイスに托卵をする。
しかし、オオヨシキリは、常にカッコウの子を育てるわけではない。
雅美は、3人の違う男の子どもを育てている。
しかし、雅美にとっては間違いなく自分の産んだ子どもたちだった。
これは、期せずして託卵をさせた相手と子どもの幸せを願う男の懺悔物語でもある。
(文中、名前は変えてあります)