バレンタイン・デー

2018/05/10

マサオくん、いつもありがと。
はい、これ登喜子から。
バレンタイン・デーのプレゼントよ!」寒空の中、いつものスポーツ・ウェアに身を包んだ快活な少女が、赤いリボンをつけた大きめの箱をスポーツバッグから取り出し、上着の上からでもわかるような猫背の小男に向かいにこやかに差し出す。
爬虫類のような表情のない男の眼差しにも、動揺した様子がうかがえる。
「あなたは私に気づかないようにしてるつもりだろうけど、全部知ってるよ私。」男の表情が凍りつく。
「扉の影から私のこといつも見てるでしょ? こっそり写真を撮ったり、買い物のときも、私の後に同じものを買ったり、それに……」登喜子は彼のしてきたことをひとつひとつ思い出そうと、首をかしげながら言葉を続ける。
-----マサオは受け取ってしまった箱をかかえながら、青い顔で膝をガクガク震わせる。
「あなたのホームページも見つけたんだよ。小説に出てくるT子って私のことでしょ?」男は登喜子からのプレゼントを落とすまいとしっかりつかみながらも、動揺のあまりその場でへたり込み、尻餅をついてしまった。
「あれ?、どうしたのマサオくん? 顔色が悪いよ? あ、ひょっとして私が怒ってると思った?……ううん、確かに小説の中で、私が男の人のオモチャにされているのをみて驚いたけど、私わかってるよ。いつもあとをつけてくるのも、私と同じ下着を買うのも、飲み終わったペットボトルを拾っていくのも、全部私のこと好きだからだって。愛されてるんだよね、私……だから、今日はそれに答えてあげなきゃ、って思ったんだよ。」登喜子はちょっとツリ目だが、人懐っこい笑顔をマサオに向けた。
離れた場所から、ただひたすら想いを寄せていた彼女が、自分のために微笑んでくれている――マサオはそれだけで何がなんだかわからなほどの幸せを感じていた。
「ね、開けてみて?」本当はこのままの状態で保存したいと思っていた。
写真すらまだ撮ってない……しかし、それが彼女の望みなら、マサオがそれを断ることなどひとつもなかった。
マサオはうなずくと急いでリボンをほどき、包装紙を破り捨てて中身を見た。
箱の中には、大きな茶色い立方体が入っていた。
「ちょ……チョコ……?」
「そりゃそうだよ?! バレンタインだもん。でも、それはただのチョコレートの塊。これから私の真心を込めたチョコレートを作る材料だよ。」
「これから……?」彼女の言葉の意味はわからないが、マサオは登喜子が自分のために、チョコレートを作っている姿を想像して胸が高鳴った。
「そう! これから作るの。マサオくんの家でね。」
「ぼっ、ぼっ、僕の……!?」それはまずい。
マサオは再び顔を青くした。
自分の部屋が、登喜子にとって嫌悪すべきものであることが容易に想像がつく。
彼女に気づかれない存在ならいい。
しかし、彼女に嫌われる存在になってしまっては生きてはいけない。
マサオはそれだけは断りたかった。
「嫌? 私の心のこもったチョコ、欲しくないの?」
「いっ、いや、いやいや……欲しい……。」
「それじゃ決まりね。さっ、すぐ行きましょう。」マサオは仕方なく、しかし、こんな自分を気に入ってくれた登喜子だ。
ひょっとしたら喜んでくれるかもしれない。
そんな期待を持って彼女を自分の部屋に案内した。
「うわあ……すごい。」登喜子の反応は、ごく当たり前のものだった。
20畳ほどの大き目のワンルームだが、部屋の中にはいろいろなものが散乱している。
そのほとんどが、登喜子の持っているものとまったく同じものなのだ。
壁には自分の写真が大型パネルにされてあり、本棚には呼んだことのある本が並び、さらに上の列には「真鍋登喜子 2003/4/10?2003/5/3」と書かれた分厚い背表紙を最初に、日付だけの違う同じ本が十数冊並んでいた。
マサオは彼女の顔が紅潮し、わなわなと引きつるのを見て失敗した、と後悔した。
しかし登喜子はそれに気づくと「あっ……ごめんね。想像以上にすごかったからびっくりしちゃって。……それじゃ、手作りチョコでも作っちゃおうかなっと!」と、マサオに笑いかけ、スポーツバッグから道具を取り出した。
小さな鍋の中にチョコレートのブロックを砕き、少しずつ溶かしていく。
部屋の中に、甘く香ばしい香りが充満する。
「……さてと。ねえマサオくん、ここからは少し手伝ってもらいたいんだけど。でもその前に、ちょっとスゴいサービスしてあげるから、少しの間アッチを向いてて。」エプロン姿の登喜子は、スポーツバッグの中をゴソゴソとまさぐりながらマサオに言った。
マサオは直立で窓の方を向くと、登喜子が背後に近づいてきた。
胸を高鳴らせて、次に起こることを期待して待っていると、次の瞬間、「バチッ!」という音がして、体中に激痛が走って倒れてしまう。
あまりの衝撃に体に力が入らない。
「フフッ、これが恋の電撃ってやつゥ? ごめんね、ちょっと動かないで欲しいからスタンガン使っちゃった。」マサオが体を起こそうとすると、再び登喜子の手が近づき、30万ボルトの電撃を浴びせる。
「まだ動けるみたいね。もう少しやっておこうか?」
「バチバチバチ……バチバチバチ……バチバチバチ……」体中のあちこちに、何度も何度もスタンガンを押し付けられる。
マサオが指一本すら満足に動けなくなったことを確認すると、ぐったりしたマサオをかかえて椅子の上に腹ばいに乗せ、持ってきたロープで椅子をかかえるような姿でしっかり縛り付けた。
そのまま彼女はバッグのあるところに戻る。
マサオにはそれを見ることはできないが、バサバサと衣服を脱ぎ捨てる音がする。
しばらくして、登喜子は彼の頭のある場所に回りこんできた。
「さて……どお? かなーり恥ずかしいんだけど……今日は大サービスだからね。」顔を赤くして精一杯テレている登喜子は、一糸まとわぬ裸体にエプロン姿で彼の前に立つ。
マサオは自分の状況すら忘れて、お尻を隠しながら一回転する登喜子に見とれた。
テニス部でしなやかに鍛えられた肢体が、彼の前で踊って、そして視界から消えた。
「さあ、今度はあなたの番よ。」マサオの背後に回った登喜子がそう言うと、鋏で彼のズボンを破き始めた。
パンツも破り捨てられ、マサオは下半身素っ裸となる。
鋏の先でチョン、チョンと、マサオのペニスがつつかれる。
「私もマサオくんも裸。これでおあいこだねっ!……それじゃ、手伝ってもらう前に、準備しないとね。」登喜子は部屋の引き出しを探り、色とりどりの小さな布を取り出した。
「はい、口あけて。チョコの前に、まずはこれをくわえててね。」引き出しから取り出した、登喜子の持っているのと同じパンツを、マサオの口に押し込んだ。
「まだ入りそうね……どう? これもサービスしてあげようか?」登喜子は先程服を脱いだところに戻り、今まではいていたパンツを回して見せた。
マサオはそれを口に入れてもらうため、さらに大きく口を開ける。
登喜子の指が、その布切れを口から出すことも出来ないほどギュウギュウと押し込む。
「いきなり裸にしちゃったから、少し寒いんじゃない? おしっこしちゃいなよ。」そう言って登喜子は椅子の下にボウルを置く。
しかし、さすがのマサオもうなり声を上げてそれを拒否する。
「してくれないと次に進めないんだけど……あんなことしたから、私のこと嫌いになっちゃった?じゃあチョコもいらないってことなのね? 帰っちゃおうかなぁ……。」登喜子がそう言うと、マサオが再びうなり声を上げる。
「違うの? 私のこと、好き? それならおしっこ全部出して……。」マサオはいまだまともに動かない首をわずかに揺らし、勢いよく小便を始めた。
ステンレスのボウルに尿が当たり、ジャーッと音がする。
やがて小便が終わるが、登喜子は納得しない。
「本当に全部出した? まだ残ってるんじゃない? それじゃ私がテストしちゃうよ?」登喜子はそう言うと、マサオの背後に回り、大きく振り上げた足を彼の股間に叩きつけた。
ビチッ!登喜子のつま先が、マサオの陰嚢を打ち据える音がした。
激痛で緊張した体が弛緩するわずかな瞬間、マサオのペニスの先から黄色い液体が飛び出す。
「やっぱり残ってたじゃない。全部出すまで続けるからね」ビチッ! グギュ! ベシイッ!登喜子の力強い蹴りの連打が、マサオの股間を襲う。
そのたびにうめき声が聞こえるが、尿は少しずつ量を減らしていく。
2、30発の金蹴り地獄が続き、尿がほとんど出なくなり、ようやく登喜子の蹴りが止んだ。
「……ふう、これくらいでいいかな? なんか牛の乳搾りみたいでおもしろかったあ!」登喜子は屈託ない笑顔をマサオに見せると、さらに次の段階に入る。
椅子の間から、ペニスをつまむ。
「タマタマは大きくなったみたいだけど……おちんちんは小さいね。皮かぶったままだし。さっきのでちぢこまっちゃった?でも、次はこれ、大きくしてもらうよ。」登喜子はマサオのペニスを優しく握り、やさしく擦り始めた。
まともな女性経験などないマサオは、たちどころに勃起してしまう。
「……硬くなった。まあ、こんなもんでいいかな?」登喜子はそう言うと、ペニスの根元にタコ糸を回し、力いっぱい締め付けた。
結び目に皮がはさまって、鋭い痛みが走ってマサオが悲鳴を上げる。
しかし登喜子はおかまいなしに、ペニスの直径の半分くらいになるほど締め付けて縛った。
「さて。これでおちんちんはオーケー。あとは……」彼女は再び、マサオの背後に回る。
わずかに体が動くようになったマサオは、首を下げて自分の足の間から、登喜子の姿を見てみる。
彼女は、さきほどの鋏を持って彼の股間の間に座っていた。
そして、彼の陰嚢をつまむと、鋏を近付ける。
ジョキ何が起こったのか。
マサオが判断するより早く鋏が閉じられ、陰嚢が切り開かれた。
マサオはくぐもった悲鳴を上げるが、登喜子はそれを気に…

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