結婚1年目を迎えた夫婦 3
2023/09/21
奈緒が戻り、また4人で他愛も無い話に興じていたが俺やアキラはチラチラと怜奈を見ていた。
怜奈もその視線を感じているのだろうが、決して俺達と視線を合わせない様にしていた。
俺は、奈緒のアキラに対する態度を見て、早い段階からこの計画が失敗に終わると確信していた。
だから、先程の奈緒へのイタズラも、本当にその気にさせようとは思ってはいなかった。
当然、今度の作戦も、奈緒の事は全く心配しておらず、単純に怜奈にイヤらしい事が出来る事に喜んでいた。
だって考えてみて欲しい、怜奈は色っぽい雰囲気のかなりの美人だ。
スタイルも少し痩せ過ぎな気はするが、それでも、今日のように下着の様な薄い生地の服を着ると、結構存在感のある胸をしていてヒラヒラの黒いミニから伸びる脚は長くて綺麗だ。
性格は少し気が強く、下ネタも笑い飛ばす余裕を見せるものの、自分のHな話題には顔を赤らめる様な恥じらいも覗かせる。
そんな彼女が、俺にセマってくるって言うんだから男として楽しみにするのは当然だろう。
そうだ!今なら諦めていたあの夢も叶うかも・・・・
やがて、怜奈が気持ちを決めたのか、グラス中のワインを一気に飲み干すと、俺の首にぶら下がるように抱きついてきた。
俺の腹あたりに柔らかい感触が押し付けられる。
「うぅん。なんか媚薬が効いてるみたぁい」
「ちょ、ちょっと怜奈何してるの?」
奈緒が慌てて怜奈の服を横から引っ張っている。
「怜奈ちゃんゴメン。俺は奈緒以外の女とそういう事は
ちょっと無理なんだ。ほら、席に戻って楽しく飲もうよ」
と麒麟の川島ばりの渋い声で困ったように言いながら怜奈を引き離そうと、怜奈の脇あたりを手で押し返した。
俺は感動で泣きそうだった。
イイ女が俺にすがり付いてきて、それを興味無い様に断るってシチュエーション、誰でも一度は想像した事があるハズだ!
モテない俺には絶対無理だと思って諦めていたが、まさか実際に体験出来る日が来るとは・・・・
今なら山川さんにも素直に「ありがとう」が言える気がする。
ふと見ると、俺の正面でアキラが笑いを堪えていた。
逆に、怜奈は相当カチンときていた様だ。
俺の首の後ろに回した手でギュッとツネられたが、それでも怜奈は
「いやぁん、ちょっとだけヨシ君貸してよぉ。奈緒には
アキラを貸してあげるから・・ねっ?」
と言いながら、あぐらをかいてる俺に跨ってきた。
さすがに恥ずかしいのか、怜奈はずっと顔を俺に押し付けたままだった。
「ちょっと怜奈ぁ、そんな事言ってるとアキラ君に嫌われちゃうよぉ。
ほらぁ、アキラ君が変な薬のませるから、
怜奈がヘンになっちっゃたじゃないっ!」
「スイマセン・・・まさかヨシ君に行くとは思ってなかったんスよ」
アキラは寂しそうに小さい声でつぶやきながら、奈緒に頭を下げた。
その瞬間、奈緒はハッとした様にアキラを振り返る。
体と声が大きく、下ネタを連発する下品なアキラが、別人の様に小さくなって奈緒に頭を下げていた。しかも、下を向きながら小刻みに肩が震えていた。
おそらく、さっきの俺の態度を笑っているのだろうが、奈緒からはそれが泣いている様に見えているのでは無いだろうか?
俺も、直前にアキラが笑いを堪えている顔を見ていなければそう思ったに違いない。見かけによらず演技派の様だ。
そんなの見れば、人一倍優しい奈緒の事だ。放っておけるハズが無い。
「いやぁん、アキラ君、泣かないでぇ。ね?」
奈緒は両手でアキラの左手を取り、胸元で握り締めると怜奈と俺の方を向いて、ちょっと強めに言った。
「怜奈!ちょっとイイ加減にしなさい!」
「いえ、奈緒さんイイっス。止めないで下さい。俺全然平気っスから」
「で、でも・・・」
「媚薬飲ませたの俺だし、酒にも酔っているはずだし・・・
そんな状態の怜奈さんが、ヨシ君を求めてるのって、
好きとか愛してるとか、そんな気持ちとは別のものだと思うんスよ。
俺メチャクチャ怜奈さんの事好きなんで、心が裏切ってなければ
怜奈さんが何をしても平気なんです」
「へぇー、アキラ君凄いなぁ。私ちょっと感動しちゃった。
心が裏切ってなければ、か。本当に怜奈の事、好きなんだね。
私なんてしょっちゅうヤキモチ焼いちゃうのに」
「いえ、こんなバカな俺でもイイって怜奈さんが言ってくれたんで
俺もトコトン怜奈さん信じたいなって思っただけっス・・・それに」
「それに?」
「それに、奈緒さんにもちょっと優しくされて嬉しいっス!なんか今日
ずっと奈緒さんに嫌われたんじゃないかって思ってて、
でも俺バカだから、どうしてイイかわかんなくて、それで・・・
媚薬を皆に飲ませて、それでヨシ君と奈緒さんが仲良くなったら
少しは見直してくれるかなって思って・・・・・」
「それで、媚薬飲ませたんだぁ」
「はい・・・本当にスイマセン」
「ううん、もう謝らないで。私の方こそゴメンね。
なんかアキラ君に気を使わせちゃったみたいで・・・
別に私、アキラ君の嫌っているワケじゃないよ。
ただ、ちょっと初対面の男の人が苦手なだけで・・・」
「本当っスか!俺嬉しいっス!」
アキラは左手を握っていた奈緒の両手を引き寄せると
倒れこんできた奈緒の背中に右手を回し、軽く抱きしめた。
アキラ、グッジョブ!俺は心の中で叫んでいた。
俺はこの時も、奈緒がアキラに・・・なんて、全く考えていなかったのでこれで、奈緒が俺と怜奈を止めずづらくなったと喜んでいた。
俺は後ろのあるソファーを背もたれにしながら、怜奈から漂うセクシーな香水の匂いを堪能していたが怜奈がしがみついたままジッとしているので、奈緒に聞こえないくらいの小さい声で
「怜奈ちゃん、早くセマってきてよ」
と言って、指で脇を突っついてみた。
「あん・・うぅ、わかってますよ!」
怜奈も小声でそう言うと、やっと体を離し上気している顔を上げた。
俺は怜奈の後ろで、奈緒がアキラの方を向いているのを確認しながら指で怜奈の耳の裏から首筋を通り胸元まで軽く撫でると、そのままブラウスの上に移動し、乳首があるであろう位置を爪先で引っかくようにした。
「あふぅ!・・もうっ!後で奈緒取られて泣いたって知りませんから」
怜奈は囁く様に言うと、俺の耳に顔を寄せて耳から首筋を舌で刺激してきた。
奈緒はこういう事はしてくれないので、俺がその感触に感動していると、怜奈は俺のTシャツの裾をスルスルっとまくると、俺に手を上げさせTシャツを脱がしてしまった。
むき出しになった俺の胸に頬を寄せた怜奈は、そのまま乳首を吸いながら、右手でハーフパンツの上から俺の股間を触りだした。
「上手いね、怜奈ちゃん。いつも彼氏にこんな事してあげてるの?」
「う、うるさいっ!」
怜奈は俺の顔を睨んだが、さっきと違って瞳に欲情の色が見える。
「怜奈ちゃん、オッパイ見せてよ」
「なっ!出来るわけないでしょ!こんなに明るいのにっ!」
「えー、怜奈ちゃんのオッパイ見たいなぁ。きっと奈緒たちも
興奮すると思うんだけどなぁ・・・・」
「うぅ・・・」
「ほらぁ早く、自分で服まくって見せて」
「私が自分で、ですか?」
「うん。だって怜奈ちゃん、俺にセマってるんでしょ?」
「ちょ、調子にのりやがってぇ・・」
怜奈はゆっくり上着とブラを一緒に胸の上までめくった。
ちょっと小さめだが形の良い胸が、プルプル震えている。
「可愛いオッパイだね、怜奈ちゃん」
「うるさいっ!・・変態オヤジ」
俺は至近距離で怜奈の乳首を見つめ指でピンと弾いた。
「あっ、ちょっとぉ何してるんですか?」
「いや、綺麗なオッパイだけど感度はどうかな?って思って・・・」
「別にそんなテェックいりません!も、もういいですか?
死ぬほど恥ずかしいんですからぁ・・・・」
怜奈はそのままの格好で、顔を少しそむける様にして恥ずかしさに堪えていた。
俺はそんな怜奈の姿に興奮してしまい、怜奈の胸にむしゃぶりついた。
「ああん・・んっ・ふぅん・・・はぁん」
怜奈は声を出しながら、俺のお腹にクイックイッと腰を押し付けてくる。
俺は、俺と怜奈の間から下へ右手を伸ばし、怜奈のスカートの中に入れた。
パンツの上から股間を撫で怜奈の反応を窺うが、拒否する様なそぶりは見せなかったので、パンツの端から指を入れ直接触った。
そこはもう既に熱く柔らかくなっていて、びっくりするくらい濡れていた。
俺の指が中心を探り当てると、イヤらしく指に吸い付いてくる。
俺は誘われる様に、指を進入させた。
「あふぅ・・あっ・あっ・あっ・・あああん」
「うわぁ、怜奈ちゃん、凄いよ」
怜奈はもう俺の声など聞こえないかの様に、腰を動かしながら俺にしがみついてくる。
「も、もう・・ダメ・・・ああ・・我慢出来なくなっちゃう」
「いいよ。我慢しないで」
「だめぇ・・ああ・・もう・・抜いてくだ・・あ・・あん」
そう言うと怜奈は腰を上げて俺の指を抜いてしまった。
「っはぁん・・はぁ・・もうこれ以上はだめですぅ」
「怜奈ちゃん、もう少しだけ・・」
俺は、そう言うと怜奈の顔を引き寄せキスをした。
すると怜奈が、舌を俺の口に入れ激しくからませてくる。
「んっ・・んはぁ・・本当にだめぇ・・我慢出来なくなっちゃいます」
「我慢出来なくなると、どうなるの?」
「それは・・・・ウフフ、ヨシ君何を言わせたいんですか?」
「チッ、バレたか」
「やっぱりヨシ君、全然懲りてないんですね。こうなったら
意地でも奈緒とアキラを興奮させてHさせちゃいますから」
怜奈はそう言うと、俺のハーフパンツのチャックを開け、中から硬くなったモノを取り出した。
そして奈緒に聞こえる様に少し大きな声で
「いやぁん、ヨシ君。すっごく硬くなってますよ・・ヨシ君も媚薬で
堪らなくなってるんじゃないですか?先っぽヌルヌルさせて
イヤらしいですぅ・・・ハァ、なんか欲しくなっちゃう」
と言うと、手を上下に動かし刺激してきた。
俺は正直、怜奈がココまでやるとは思っていなかった。
恥ずかしくなって、途中で止めるだろうと考えていたのだ。
その為、怜奈のこの行為にかなりビックリしながらも奈緒の事が気になった。しかしそれは、奈緒がコレを見て興奮してアキラとHするのでは?
という心配の為では無く、さすがに奈緒もコレには怒るんじゃないか?
と考えた為だ。
奈緒は、ベランダに通じる大きな窓を背に両ヒザを立てて座ってるアキラの足の間でアキラに背中を預ける格好で座りこっちを見ていた。
「アキラ君、本当にツラくないの?私が嫉妬深いのかな?」
「いや、そんな事無いっス・・俺もツラいっスよ。
でもヨシ君も怜奈さんも、きっと今マトモじゃないんで」
「わかってる。それはわかってるんだけど・・やっぱり私」
「許せないっスか?」
「許せないってワケじゃないんだけど、
やっぱり見ているのってツラくて・・・」
奈緒がそっと指で涙を拭いた。
「じゃあ、向こうを気にするんじゃ無くて、理解してみませんか?」
そういうとアキラは奈緒を抱き寄せ、肩に軽いキスをした。
「えっ?理解って・・どういう事?」
「あの二人の様に、欲望に身を任せてみたら
少しはヨシ君の気持ちが理解出来るんじゃないですか?」
「えっ!それって・・・無理よぉ、私には絶対出来ない」
「でも、奈緒さんは本当になんともないんですか?身体の芯が火照るというか
頭の中が痺れるっていうか・・俺、あの二人を見てたらさっきから・・・」
アキラの左手がすばやく奈緒の胸へ移動し、そまま服の上から揉み始めた。
奈緒は不意をつかれたのか、反応が遅れてしまいアキラの手の上に手を添える事しか出来なかった。
「あん・・アキラ君だめだよ・・んっ・・」
「少しだけ・・我慢して下さい。俺なんか変になりそうで」
アキラは奈緒の首筋に舌を這わした。
奈緒はそれから逃れようと肩をすくめ、顎をあげる。
そのスキに今度はアキラの右手が奈緒のスカートに潜り込んだ。
「アキラ君だめよぉ・・だめぇ・・ああ・・これ以上は・・」
奈緒は太ももを閉じてアキラの手を締め付ける様にして奥への侵入を防いでいる。
「奈緒さん、太ももが凄く熱くなって、汗ばんでますよ
やっぱり興奮してるんじゃないですか?」
「そ、それは、だって・・・あんな薬飲ませるから・・」
「そうですよね。スイマセン。ヨシ君や怜奈さんが、あんな風に
なっちゃってるのも、奈緒さんが興奮してるのも
全部、あの媚薬のせいなんです」
アキラの右手は、何度も奥への進入を試みているらしくスカートの中でモソモソ動いていた。
奈緒は太ももを閉じ、スカートの上から右手でアキラの手を押さえ進入を拒んでいる。
しかし、それに集中している為か、アキラの左手は、その上に重ねられた奈緒の左手に行動を制限される事無く、自由に胸を揉んでいた。
「ほら、今度は媚薬で敏感になっている奈緒さんの乳首を
触ってみますね」
アキラは、あえてそう言う事で、媚薬の暗示を与えつつ、奈緒の意識を乳首に集中させてから、胸の中心を指で刺激した。
「はあぁん・・あん・・も、もう止めて、アキラ君」
「どうです?奈緒さん、感じるでしょ?
でも奈緒さん普段は、好きでもない人にこんな事されても
こんなに感じないんじゃないですか?」
「も、もちろん・・それは・・あっ・・あん」
「そうですよね?今、奈緒さんは心とは別に、媚薬の効果で
身体だけが感じさせられてるんです。でも、だからって俺の事を
好きになったりはしないですよね?」
「それは・・あん・・だって、アキラ君は・・怜奈の・・」
「そうです。って事はこれは身体の快楽だけで、そこに愛などの心は
全く入っていないんです。それは奈緒さんだけでは無くて、
ヨシ君も怜奈さんもそうなんです。それなら裏切りじゃないんじゃ
ないですか?」
「そうかも知れないけど・・身体を許すのは・・ああん・・」
俺はそんなやり取りを聞いて不安になった。
アキラは外見に反してかなり頭脳的だった。よく考えたら漢方薬を媚薬だと言ったのもアキラだし、コンパでもよく使っている手法の様なので、それを使って口説くのは慣れているのかも知れない。
奈緒はかなり素直の性格で、暗示にはかかり易いのだろう。
もしかすると、このまま奈緒が落とされるかも・・・
そんな心配が現実的になり、俺は胸が引き裂かれそうな気持ちになった。
だが、そんな思いとは別に、普段Hに関しては消極的な奈緒が、快感に負けてしまう姿が見たいとも思っていた。
そんな時、アキラが俺にウインクをして、声を出さず口の形だけで
「もっと、もっと」と合図を送ってきた。
どうやら更に奈緒を追い込むつもりの様だ。
俺は少し悩んだが、やはり欲望には勝てず
「怜奈ちゃん、アキラがもっと過激にって言ってるよ」
「ええ?これ以上って・・・無理ですよぉ」
「そうだね。俺もこれ以上すると奈緒が本当にヤバそうなので
後は怜奈ちゃんに任せるよ」
「え?奈緒、そうなんですか?」
そう言うと怜奈は後ろを振り返り、奈緒の状況を確認した。
そして顔を戻すと、少し考えて
「で、でも、これ以上って、どうすればイイんですか?
私、彼氏いるしHは無理ですよ」
「H以外で過激にっていうなら、口でじゃない?」
「えー?く、口も無理ですよぉ」
「別に俺がして欲しいワケじゃないし・・・」
「うぅ、なんかイヤですね・・・その言い方」
「だから別に無理する必要無いって」
これは作戦でもなんでもなく俺の本音だった。
奈緒を抱かせるなんてイヤだという気持ちと
快楽に流される奈緒が見たいって気持ちで揺れていた。
その決断を怜奈に委ねたのかも知れない。
「わ、わかりました。私やります」
「え?マジ?」
「はい、マジです。ここまできて今さら止められませんよね」
怜奈はそう言うと、ゆっくり顔を下げると俺の股間に顔を寄せ、先っぽをチロッと舐めた。
「やだぁ、なんか味するし・・」
怜奈は文句を言いながら、それでも俺の先ばしりを舐め取る様に丁寧に舌で綺麗にしてくれた。
不思議なもので、さっきまであんなに悩んでいたのに、実際に怜奈に舐められると、もっとして欲しくて堪らなくなってくる。
奈緒の事も、もっとイヤらしい奈緒を見たいという気持ちにどんどん傾いてしまっていた。
「怜奈ちゃん、そろそろ咥えてよ」
「あのねぇ!勘違いしないで下さいよ。これは別にヨシ君を
気持ち良くさせる為に、しているワケじゃないんですからね!」
「うお、いいねぇ、そのセリフ。ツンデレだね」
「なんですか?それ?」
「まっ、いいから、いいから。早く咥えてよ」
「うぅ・・・」
怜奈はちょっと睨んだが、諦めた様にゆっくりと咥えたかと思うといきなりジュポジュポっとイヤらしい音をたてて吸い付きながら顔を上下に動かした。
「うへっ!たまんねー。怜奈ちゃんの彼氏って幸せ者だね」
俺が堪らずそう言うと、一度動きが止まり、俺の内モモを軽く叩くと、また動き出した。こんな事しながら彼氏の話を聞きたく無かったのだろう。
正直、もっと言ってやろうと思った。
<続く>