記憶

2018/09/04

酔って力が入らない私をベッドに押し倒し彼はブラウスの上から私の乳房を強く掴みました。
さっきから私が息をはぁはぁさせながら「やめてっ」
「ぃやっ」
「止めてったらぁー」って何度も訴えているのに彼は無言で私にのしかかってきました。
私は肘を突き出したり両手をバタバタさせたりして彼の乱暴を防ごうとしていました。
でも彼が私の右の手首を強く掴み左の手首に重ねて頭の上で押さえつけると私の手は殆ど動かなくなってしまいました。
右手を自由にした彼は私の胸を掴み少しずつブラウスのボタンを片手で外していきます。
「ぃやぁー。お願い。やめて」頭の上で押さえられた両手を動かそうとしながら私は彼に訴えました。
「好きなんだ。付き合って欲しい」手を止めでも私の顔を見ずに胸の上辺りに顔を埋め彼はそう言いました。
「好きだったらやめて。あなたのこと嫌いになっちゃう」
「オレのことなんか好きじゃないだろ。これからだって好きになんかならないだろ」そう言って彼は力を込めて私を押さえつけました。
「私付き合ってる人いるのよ。だから嫌なの。お願いだから止めて」私は少しの望みを持って彼にそう言いました。
でも彼は私の訴えを無視しました。
それからは無言で私の服を剥ぎ取り乳首を舐め咬みそして乳房の上に濃いキスマークをつけました。
スカートを着けたままパンストとショーツを取り去りすぐに指を入れ掻き回しました。
指が入ったことで私は自分の中がぬかるんでいることが分かりました。
嫌なのに潤んでしまっていることがぼぉーっとした頭の中で不思議に感じてそれを自覚した時から抵抗する気が失せてしまったような気がします。
そして抵抗が弱くなった私の手首を離しでも両肩を上から両手で押さえつけ私の中に入ってきました。
無言で彼が腰を打ち付けてきます。
「ぅんっぅぅぅ・・・」って声を殺して私は彼のリズムに流されないように耐えようとしました。
でも彼の早くて乱暴だけれどもリズミカルな動きに私の身体がせり上がり呼吸がその動きに合わせてしまうのです。
「はぁはぁはぁはぁはぁはぁ・・・」外そうとしていた呼吸が喘ぎ声のように「ぁんあんふんぅふんあんあんあんぁん・・・」って変わってきてしまいました。
私の足の間から「ぱんぱんぱん」という音がします。
時々自分の耳に「じゅびゅぶじゅずびゅぶぢゅ・・・」という粘膜と液体が交じり合った音もしました。
付き合っている彼のことを思い出して悲しくなった私は泣いていました。
でも泣きながら喘ぐ私の声は「あっあっあ・・・はぁあぁぁーぁ・・・」という高くて長い少し甘えた声にもなっていたかもしれません。
彼がスピードを早めました。
激しく早く打ち据える彼の動きに合わせて私の声も「あああああああああああああああああ」って変化してしまいました。
彼がこれ以上ないほど腰を打ち据えペニスを奥深くに届かせたままぶるぶると動かしました。
でもすぐにペニスを抜きペニスを右手で捌きながら私のお腹に向かって射精しました。
そして彼の精液が私の陰毛とスカートの裏地に飛びました。
私はやっと終わったという気持ちとそして何故だか置いてきぼりをくらったような気持ちになりながら彼から目を逸らし脚を開いたまま彼に背を向けました。
背を向けた私を彼は背中から抱きしめもう一度「好きだった。だから・・・ごめん」って言いました。
そして私の陰毛とスカートについた精液をティッシュで拭き取りました。
私は無言で目を閉じてどうしてこうなったんだろうって思いながら息を整えていました。
一度だけ酔って正体をなくした私が好きでもない人に乱暴に抱かれてしまった記憶です。
大学時代のバイト仲間の男の子との事です。
バイト先の飲み会でみんなにおだてられて調子に乗って日本酒を飲みすぎた私は気分を悪くしてしまって方向が一緒のその彼に送ってもらったのでした。
タクシーに乗って彼に降ろされた場所は渋谷のホテル街でした。
歩きながら抵抗した記憶はあるのですがその時はまだ身体がふらふらしてきっと何を言っているかも分からない状態だったのかも知れません。
そしてそのまま一軒のホテルに入ってしまったのでした。
はっきり憶えていないところもあるけれどもその時の断続的な記憶と光景そして抵抗する気持ちと抗うことが面倒になった捨て鉢な気持ちを覚えています。
だから私の不注意でした。
隙があったのでした。
彼のせいばかりとも言えなかったとも思います。
その時の体の記憶は殆どないし今後そんな目に遭うのは絶対にいやだと思っています。
私にとっては嫌な記憶でも男性はこんな話に興奮するのでしょうね。
だからといってそんな男の人を軽蔑する気にはなりませんよ。

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