忘れられないプールの着替え

2018/04/25

うちの小学校、水泳の授業で男女一緒に着替えてた。
ただ、女子はちょっと変わったやり方だったけど。
男子は普通に着替えてた。
さすが高学年になると、大抵腰にタオル巻くけど。
もっとも、なかには水泳の着替えになるとテンションが上がるらしく、全裸になって「フルフルチンチン♪フルチンチン♪」とか歌いながら教室内を走り回るアホもいた。
当然、女子は、「きゃー!」
「ヘンターイ!」とか悲鳴を上げながら、しっかり観察してやがったりするんだけどな。
その女子だが、俺達が『タオルバリアー』と呼んでた方法を愛用してた。
水泳の時って、体を拭くための大きなタオルを持って来るよな。
着替えになると、女子の仲良しグループ5~6人が教室の隅に集まり、1人の子を取り囲むように壁を作って、大きなタオルを垂れ幕のように掲げる。
中の子はタオルのバリアーに守られた状態で、ささっと着替える。
着替え終わった子はバリアーに回り、今度は別の子が中で着替えるという具合だ。
低学年の時は見た記憶がないから、4年生くらいから始まったんだと思う。
女子共がどういうキッカケでこの方法を編み出したかは知らない。
女子には友達の少ない子や、クラスで孤立気味だった子もいたが、水泳の着替えになると、そんな子達も一緒になってバリアーを利用してた。
『乙女ノ裸、決シテ見ラレテナルモノカ』という結束が強かったんだろう。
タオルバリアー方式だと1人ずつしか着替えられないから、当然時間がかかる。
先に着替えを終えて、よく観察したらタオルの隙間からチラチラ中が見えるんだが、そんな事すると女子から、青木さやかばりに「何見てんのよ!」と怒声が飛ぶ。
中には机に登って上から覗こうとする男子もいたが、そんな馬鹿には体格で勝るリーダー格の女子が蹴りを入れて制裁した。
男子共にすればもちろん同級生の裸にも興味はあったが、恥ずかしがったり反発したりする女子を見るのが楽しかったんだけどな。
おかしな事になったのが6年生の時。
6月の半ばか終わりか忘れたが、とにかくその年最初のプール授業だった。
前の授業が終わると、女子共がタオルバリアー用のグループ分けを始めた。
うちのクラスは確か30人くらいだったから、女子は半分の15人程度。
大体5人ずつ、3グループに分かれて着替えるつもりだったんだろう。
また始めやがった・・・と思った俺は、深く考えずボソッと呟いた。
「全く、隠すほどのモノもないくせによー」
今思うと軽率というか、女性の尊厳を踏みにじる暴言だった。
反省してる。
「なーにー?じゃ、あんたは隠すほどのモノ持ってんのー?」
噛みついてきたのが、女子のリーダー格のヒロコだった。
元々強気な子。
俺と家が近所で、遠慮する間柄じゃなかったのもあるんだろう。
「いやその・・・別にそーゆーわけじゃないけど、よー」
「そんな事言って、実はあんたもあの中で着替えたいんでしょー?」
「バカッ!おめー、何言って・・・」
最初の口撃で意表を突かれ、口篭ってしまったのが運の尽きだったと思う。
女は勝機と見たらカサにかかって攻めてくる、と当時の俺は知らなかった。
「ねーねー、佐藤(俺)が中で着替えたいってさー」
「やめろ!おめっ、何フザけた事・・・」
教室中に広がる「えーっ!」
「ヘンターイ!」という女子の声に、俺の抗議は掻き消された。
男子まで「いーなー」とか囃し始めやがる。
ヒロコの手下で体格の良い女子2人が、俺の両腕を抱え、連行した。
教室の隅へ連れて行かれ、タオルを垂らした女6~7人に取り囲まれた。
たぶん2グループ分。
残りの女子も、その外側から興味深そうに見てる。
(この中で着替えろって?まさか、冗談だろ?)
「ほらほら、早く着替えなさいよー」
「バカッ!んな事出来るわけねーだろ!」
「仕方ないなー、アタシも付き合ってあげるからさー」
バリアーに入ってきたヒロコが、目の前でスルスルとスカートを脱ぎ始める。
ここにきて、俺も冗談じゃ済まされないと気付いたが、手遅れだった。
言葉を失う俺を他所に、ヒロコは躊躇う素振りも見せずパンティ・・・子供だからパンツかな・・・も脱ぎ去った。
「ほらーアタシが脱いでんのにー男のくせに情けなーい」
「う・・・うるせえ・・・」
初めて見たヒロコの股間は、ほんの少し毛がチョボチョボと生えてた。
こうなったら俺も男だ!と意味不明の性意識を押し出し、ズボンと下着を下ろす。
「キャー!」
「ヘンターイ」という予想した女子からの反応はなかった。
その代わり、「うわっ・・・」という感じで、女子15人が俺の股間に視線を向けてる。
考えてみたら目の前でヒロコが着替えてるんだし、悲鳴を上げる場面じゃないか。
とはいえ、俺からすれば騒がれた方が開き直れたかもしれない。
声もなくガン見され、羞恥心と屈辱感はむしろ大きかったな。
バリアーの向こうから、「マジで脱いだの?」という男子の声が聞こえてくる。
「ふふーん♪」
ヒロコは鼻で笑いながらも、視線は俺の股間に固定。
スクール水着の下半身だけ着ると、今度はTシャツを躊躇する事なく脱ぐ。
そうか、こうすれば素っ裸にならず水着になれるんだ、と初めて知った。
シャツの中には、子供用かどうか知らないが白のブラジャーを着けてた。
大人ぶりやがって・・・と思う俺の眼前で、ヒロコはホックを外しブラもはらり。
(えっ・・・意外とオッパイあるじゃん)
といってもBあるかないかだと思うが、同年代では立派な方だろう。
「ほらほら、何見てんのよ~」
小さな膨らみを見せつけながら、ヒロコは俺の股間から目を離さずニヤリと笑う。
バリアー役の女子の「うわっ」
「すごっ」という声。
俺はハッと我に返った。
不覚にも勃起してた。
二次性徴が始まったばかりで、性的興奮で自分の体に生じる変化について、まだ十分把握できてなかったのかも・・・なんて理由付けはどうでもいい。
とにかく顔から火が出るほど恥ずかしかった。
今までの人生で最大の恥辱だ。
ヒロコはニヤニヤ笑いながら水着を引き上げ、一足先に着替えを完了。
考えてみたら、チョボチョボって事はハミ毛を押し込む必要もなかったんだな。
俺も急いで水泳パンツを穿こうとしたが、焦って勃起が上手く収まらない。
集団で気が大きくなったのか、女子共がクスクス笑う。
恥ずかしさも倍増だ。
何とかチンコを水着に仕舞い込み、女子の笑い声に送られてバリアーから脱出。
着替えを済ませてた他の男子から「なぁ、ヒロコの裸どうだった」と聞かれたが、「大した事ねーよ。てか、ほとんど見てねえし」と答えるのが精一杯だった。
プールは週2回だったんじゃないかな。
よく覚えてないが。
その後、プール授業が終わる9月半ばくらいまで、女子共の楽しみは続いた。
夏休み中、週3回ほどあった学年単位の『プール開放日』もそうだ。
開放日は他の学年が来ないから、男女別々の教室で着替えるんだが、なぜか俺は女子の着替え教室に連行される。
そして、周りに男子も居ないのにバリアー内で好奇の目に晒されながら他の女子と一緒に着替えさせられた。
まぁ女子の着替えを覗きに来るバカもいるから、バリアーを張る事自体は全く無意味じゃなかったかもしれん。
でも、今から思えばむしろ“これは着替えの一環”という体裁を整えるための儀式だった・・・気もする。
バリアー係は2グループ合同で、前年までより多い8~10人くらいかな。
その他の女子も外から興味津々で覗き込む。
総勢15人の視線が突き刺さる中、俺はいつも2~3人の女子と一緒に着替えさせられた。
一緒に着替える女子は「この間は◯◯ちゃんだったから、今日は××ちゃんね」という感じで決まってたらしい。
圧倒的に女子優位の環境で強気になるのか、日頃大人しめの子も、結構大胆に俺の前で服を脱いでたな。
運動神経抜群のキョウカはカモシカのような脚線美だけど、胸はペッタンコ。
肥満児のユカは、オッパイより腹回りの方が大きい感じだ。
クラスで一番目立たないシオリは、意外というか陰毛が一番濃かった。
あれから15年くらい経つけど、今でも10人くらいの裸はハッキリ覚えてる。
結果、夏休み前には女子全員の裸を一通り拝む事になった。
正直嬉しくなかったと言えば嘘になるが、やっぱり恥ずかしさの方が大きい。
股間を隠すと、バリアー共から「男のくせにー」と大ブーイングが飛ぶし、着替え終わってから、他の男子に「どうだった?」と聞かれるのも嫌だった。
ただ、“生け贄”になったのは俺だけじゃない。
俺以外に男子2~3人の中からプール授業の度1人が指名され、「今日は◯◯君ね」という感じで連れて行かれた。
嫌がると、「佐藤(俺)は着替えたのに、情けなーい」とバカにされる。
ま、指名された側も本心じゃ女子の裸を拝みたい気持ちがあるわけで、どいつも結局はバリアーの中に姿を消した。
「1回だけ」という奴を入れたら、バリアーに入ったのは男子15人中、最終的に10人近くに上ったんじゃないかな。
もっとも、中で一緒に着替えてくれる女子がおらず、単体でバリアーに囲まれて女子に見守られながら1人で着替えさせられた奴も何人かいたけど。
生け贄の男子はリーダー格のヒロコが中心になって、女子共から「今度は誰がいい?」とリクエストを受け付けて決めてたそうだ。
女子にも派閥みたいなグループがあったが、プールの時だけは一致結束してた。
この辺女子はシビアというか、…

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