恥辱の診察

2019/04/11

腎臓病が疑われ検査入院して数日後のことです。
チストと呼ばれる検査をするので、診察室に行くように言われました。
どのような検査か事前には説明がありませんでしたが、朝食も通常どおりだったし、浣腸などの前処置もなかったので、大した検査ではないだろうと思っていました。
診察室に入り名前を告げると、さらに奥まったところにある部屋に!案内されました。
その部屋は3畳ほどで、真ん中あたりに、黒いレザー張りで背もたれが付いた椅子のようなものが設置してありました。
そして、その椅子の前方の両側に足を載せるような支柱らしきものも付いていました。
それまで実物を見たことはなかったのですが、直ぐに産婦人科や泌尿器科で使われている検診台であることが分かりました。
でもまだこの時には、ここは泌尿癌D科の診察室だから、このような検診台があるだけで、今日の検査で使うとは限らないと考えていました。
しかし、この楽観的な考えはすぐに否定されることになりました。
看護婦は「ここで下の方を全部脱いでから、こちらの台に上がって下さい」と言って、一端奥の方に入っていきました。
頭の中が一瞬真っ白になってしまいました。
どうして男の私がこんな恥ずかしい目に遭うのだと思いながらも、覚悟を決め、パジャマのズボンとパンツを脱いで、下半身を出したままの状態で台に上がりました。
しばらくして、看護婦が戻ってきて、足に白い布の袋のようなものを履かされ、大股開きの状態で両足を支柱のところにベルトで固定されてしまいました。
こうなるとみじめなものです。
おチンチンからお尻の穴まで丸見えの状態になりました。
しかも、困ったことに、こんな状況でもおチンチンが固くなり始めたのです。
固定が終わると看護婦は針のない注射器のようなものを持ってきて、固くなり始めたペニスの先から何か液を注入しました。
「押さえていて下さい」と言われ、ペニスの先に当てられたガーゼで5分ほど摘んでいると次第に感覚がなくなってきました。
注入した薬は麻酔薬のようです。
やれやれです。
勃起する前に完全に萎えてきまし!た。
この後、部屋が暗くされ、お腹のところにカーテンが下ろされたので、もう前は見えなくなりました。
最初は、ガーゼでおチンチンの先の方を消毒しているようでした。
これが終わると、おチンチンに金属製の何か太くて硬いものが挿入され始めたのです。
膀胱鏡であることは後に知りました。
思わず「あ゛あー」と声を上げてしまいましたが、何もかまってくれません。
太く!ト硬い器具で尿道が拡げられながら、どんどんと奥に差し込まれるのがはっきり分かりました。
局部麻酔だけでは、とても痛みを取り去ることはできません。
検診台の脇を手で握りしめて、必死に我慢しました。
しかし、そのうちオチンチンでだけでなく、お腹の奥の方も痛くなってきました。
男性にとって拷問にも近い検査でした。
まもなく、チョロチョロと液体が流れ出る音がして、意志と関係なくオシッコが出ているようです。
音が止まると、今度は少しずつ方向を変えて、中の様子を調べているようです。
もう、オシッコもウンチも出そうな感じです。
ここで医者の合図で、看護婦が腕の静脈に色素の注射をして、その後、腎臓から排泄されるまでの時間を計測して終了しました。
この検査は、入院中1回しかありませんでしたが、これほど表現のしようのない苦しみを経験したことは今までにありませんでした。
しかし、その時は大変な苦痛でしたが、今ではとてもなつかしく思い出されます。

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