コンビニバイト中大勢の客の前で大号泣してしまった
2018/01/17
語らせてください 大学一年だったときの話。
大学生になって一人暮らしを始め、バイトを始めようかと思ったんだ。
最初に居酒屋のバイトをやったんだけど、
研修1日やったっきり向こうから連絡がこなくなった。
忘れられたのか使えない奴だと思われたのかは定かではないが、
コンビニバイトなら誰でもできるときいて、コンビニのバイトをやろうと思った。
家のすぐ近くにコンビニ(ファ○リーマート)があったのでとりあえず
そこに偵察に行くことにした。
コンビニについたので、とりあえずファミチキを買うことにした。
「ファミチキください」
と言うと、店員の禿げた人がファミチキを袋に入れてくれた。
どうやら店長らしい
募集の紙が貼ってあったので、次の日面接に行った。
バイト経験の欄があったんだけど、さすがに居酒屋を一日で辞めたと書くのは
イメージが悪い気がしたので、居酒屋を一ヶ月やったことにしておこうと思った。
するとさっそく面接中に店長(ハゲ)にそこを突っ込まれた。
店長「君、居酒屋のバイト経験があるって書いてあるけど、
どれくらいやったの?」
俺「はい。一ヶ月ほどやりました」
期間を30倍に盛った。
悟空がフリーザ戦で使ったのが界王拳10倍だから、実にその3倍である。
すると店長は
「あのねぇ、これは遊びじゃないんだよ?仕事なの。
もしここで仕事始めたとして、1ヶ月とかで辞められたら迷惑なんだよ。
なんで1ヶ月で辞めちゃったの?」
と言った。
怒られた。
男です。
当時大学一年生ですこれはまずい、本当は一日しかやっていないのだから
理由なんていえるはずもない。
「まぁ、なんというか、ワハハ!」
とか言うしかなくて、これでさらに店長の顔がこわばった。
「まぁ、もし採用になったらまた連絡するから、もう帰っていいよ」
と言われた。
これは絶対落ちたやつだと思いながら帰った。
次の日電話が来た。
採用らしい。
素直に職歴欄空白にしとけよ
どうせボロがでて余計評価悪くなるわ>>18
いまとなってはそう思う。
空白がなんか不安だったんだ・・・よくわからないままバイト初日。
基本的にシフトは二人で入るらしいが、その日は
ベテランバイトらしい黒縁メガネと俺と同じ週に新しく入った女の子と
俺の3人だった。
(研修中の人がいるときは3人のときもある)
初めてすぐに気がついた。
これはなかなか難しい。
レジ打ちのほかに陳列、飲み物の補充、タバコの種類や
揚げ物やら宅急便やら覚えることが山積みだった。
黒縁はいつもニヤニヤ笑ってるやつで
「まあ最初は難しいけどwwwじきにww慣れるよwwww」と
励ましてくれた。
最後にアイスおごってくれた。
どうやらいい奴らしい。
店長からは「研修は1ヶ月やってもらう予定だから。
言われたことはちゃんとメモをとることね。
」とネチネチ言われた
もう一人の新人女の子Aさんはあまりしゃべらなかったが
帰りに一緒に帰った。
別れ際に「一緒に頑張ろうね」と言って笑ってくれた。
かわいかった。
ところが、俺はいつまでたっても仕事ができるようにならなかった。
レジはいつも打ち間違えてキョドる、タバコもなかなか覚えられない、
宅急便を急に出されるとフリーズし、Tポイントカードはいつも
聞き忘れる。
飲み物の補充を一生懸命やればレジに人が
並んでいるのに気づかず起こられる。
JKが買い物に来たとき
千円札でファミチキを買ったんだけど
間違って10万くらい入力しちゃっておつりがとんでもないことになり笑われる。
俺がミスるといつも店長が俺のところに飛んできて怒るのだ。
どうやら俺は一つのことに集中すると周りが見えなくなるらしい。
毎回バイト後になにもできるようにならないまま研修が終わる一ヶ月が過ぎようとしていた。
俺はこのままではまずいと思い、人に相談することにした。
その日は俺のほかに黒縁くんと女の人(Bさん)が入っていた。
二人とも大学生だった。
少し早めにバイト先につくと、二人ともすでについており、
店長もそこにいた。
黒縁くんは
「いやー今日は学校帰りにすごいことを考えてですねぇ~ww」
とか店長に語っている。
Bさんは一人でたばこ吸っていた。
黒縁くんはニヤニヤしながら
「もしエレベータの紐が切れて50キロで落下するとするじゃないですか?w
するとそのままだと地面に50キロで叩きつけられるわけですよw」と言う。
店長は違う作業をしながら適当に相槌を打っていた。
「それを回避するためにはどうすればいいか?
w地面にぶつかる瞬間に50キロでジャンプすればいいんですよw
でもそうすると今度は天井に50キロで叩きつけ
られて死んじゃうんですよwww死不可避なんですよwww」
とか言ってて店長は「なるほど確かにね。
天井がなければいいんじゃない?」とか言っている。
こんな馬鹿な奴らに俺は毎日怒られているのかと思うと悔しくなったが、
店長がいなくなったすきに黒縁とBさんにどうやったら
仕事ができるようになるのか聞いてみた。
さんはタバコスパスパ吸いながら「まぁ・・バイトなんだし
適当にって感じでやってりゃできるよ」とか言っている。
どうやら相当適当な性格らしい。
一方で黒縁くんは
「まぁ君は初めてバイトに来たときから過去で一番仕事ができないと
思ってたけどねww一つ一つできるようになればいいんだよww」
とかまともなことを言っている。
その日は一日頑張ろうと思えた。
しかしそううまくはいかなかった。
その原因の一つとして、客層が最悪だった。
普通に袋詰めしていても「つめるのがおせぇんだよ」と
切れてくる兄ちゃん。
雑誌をビニール袋につめようとすると
「普通紙袋に入れるでしょ?馬鹿なの?」
と意味不明なクレームをつけてくるおばさん。
毎回万引きをしていくから気をつけて見張らなければ
ならないおっさん(しかも毎日来店する)
その日も鬱になりかけながらバイトを終えた。
そういえば一緒に入ったAさんはほとんどシフトが
かぶらないけどどうなったんだろうか。
俺は無遅刻無欠席だけど、
Aさんはたまに遅刻していると聞くし、
おそらくまだ研修中だろう。
そう思いながらAさんのバイト着を見ると、
胸に着けているはずの研修中の札がついていなかった。
そう、Aさんは一ヶ月で研修中ではなくなったのだ。
俺だけが仕事ができず研修中なのだ。
その日店長に
「なんでまじめにやらないの?」
といつものように言われた。
「まじめにやってます。ただなかなかうまくいかなくて・・・」
と言うと
「まじめにやってるのにあんなに仕事が覚えられないわけないでしょ?
もしずっとこんな感じだったらバイト辞めてもらうから、クビだよ」
そう言われた。
その日は辛くて死にそうになりながら帰った。
やる気がなかったり不真面目だったりで怒られるのまだいい。
なんでこんなに一生懸命やってるのに何一つ認めてもらえないんだろう。
向いてないんじゃないだろうか、と何度も思った。
その日は高校時代の友達から飲もうと誘われたが、
あまりに鬱でそれも断った。
その後、毎日店長に怒られる夢を見るようになり、
バイトの前日になると胃がキリキリして何も楽しめなくなった。
バイト当日はなんとか自分を奮いたたせて頑張るも、
失敗して店長に説教されて帰る。
辛かった。
しかし2ヶ月もたつと辛いと思いながらも、
少しづつ着実に仕事はできるようになっているし、
もう少し頑張ってみようと思えるようになった。
タバコだっておでんだって全部種類は覚えたし、
レジだってできるようになった。
(相変わらず研修中だったけど)
Aさんはいつも笑顔で励ましてくれるし、黒縁くんとも
休日遊んだりするようになった。
Aさんとは一度二人で遊んだりもした。
嫌いだったバイトも少しずつ楽しいと思えるようになった。
しかし俺の最後のバイトとなる日…